年に1〜2回行くか行かないか程度なんだけど、オッサンは真冬に船に乗り込んで沖釣りに行くことがある。
夏の沖合はオーシャンビューな景色も込みで、清涼感を味わえて心地よい。
しかし、これが冬ともなると津軽海峡冬景色。
寒いなんてもんじゃないし、おまけに冷たい海水に触らないと釣りにならないもんだから、手が冷え切ってもう泣きだ。
なんでこんな真冬に、こんな辛い思いして釣りせなあかんねん!と思うが、冬の魚は脂がのって美味いし、寒いのとは裏腹に結構釣れたりする。
冬の沖釣りをやったことのない方のために言わせていただけば、真冬のスキー場に行くのと同じに考えていただければ、その寒さがイメージしやすいと思う。
そんな極寒の中で冷たい水に触って釣りをするのだ!
当然、ウェア類は完璧な防水防寒仕様が求められる。
有名釣り具メーカーからは、ゴアアテックス素材などを使った各種ゴキゲンな防水防寒スーツが発売されている。
きっと、そんなスーツなら暖かくも快適なフィッシングが楽しめることだろう。
金に糸目をつけなければね・・・
しかしオッサンのスーツは、漁師御用達の「塩化ビニール製(PVC)」のレインスーツである。
一応釣具屋で買ったスーツで、値段もそこそこお手軽だし丈夫なので気兼ねなく使っていた。
脱着しやすいように自分でファスナー仕様に改造したりして愛着があった。
今まで使っていたレインスーツ
その時の記事はこちら→釣り用レインウェア改造計画
そんなレインスーツにも問題があった。
それは重いということ。
まぁ値段も安くて丈夫ともなると、必然的に重くなるんだろう。
話はさかのぼるがレインスーツを買うにあたり、いろいろと調査物色していた時に最終候補はPU(ポリウレタン)素材のウェアもあった。
軽くて動きやすく、メーカーにこだわらなければ結構リーズナブルな商品もあった。
「コレを使う冬は、そんなに釣りをする訳じゃないから・・・」と、もう買う気でいた時だった。
沖釣り専のオッサン2号の一言で緊急回避となった。
「PU素材のウェアって2シーズンもたないよ!」
2号はこの素材の某有名釣りメーカーのウェアを持っているのだが、2シーズン目にして破れたらしい。
購入した釣具屋にクレームを付けた時。
「PU素材ってそんなもんっスよ!レインウェアなんて消耗品っスからしょうがないっスね〜〜〜〜!」と軽く言われたらしい。
有名メーカーが結構な値段で販売している商品がすぐにダメになるのも悲しい。
ただ破れた原因はソコではなく、おそらくは人類離れした2号のボディサイズに問題があったのでは・・・と思ったけど、それは言わないでおいた。
っというわけで、現在のウェアに落ち着いたという経緯がある。
確かに今のウェアは丈夫だし、防水性能は全く問題ない。
防寒性能はイマイチなんだけど、その分、中に着込めば何とかなった。
しかし、問題は先程も言ったように重い。
沖釣りってロッドの上げ下げやリールの巻き戻し、揺れる船の上で立ちん坊で何時間も釣りをするんだから結構な運動になる。
そんな運動を重量のあるレインスーツを装着しながら半日以上もやってると疲労困憊である。
オッサンは肩コリをしないタイプなんだけど、このウェアを着ての釣行後はさすがに首と肩に疲れ感じる。
気にはなっていたんだけど、まだまだ使えるし、しょっちゅう着るものでもないから考えないようにしていた。
冬の沖釣りの問題点はもう一つある。
足元である。
とにかく足元が冷えるのである。
分厚い靴下を二重に履いて足用の使い捨てカイロを入れても全く効果なし!
みなさんも経験あると思いますが、足元って一度冷えるとどうにも温めようがない。
狭い釣り船の中で走り回る訳にもいかないし、一度冷えたら冷え切ったままだ。
そこで、とにかく冷えない防寒長靴をゲットすべくネットで探していた時だった。
同じ防寒つながりで、釣り用の防寒防水スーツも自動的に目に付くようになる。
有名釣具メーカーの商品を始め、アウトドアやデザインブランド、聞いたこともないメーカーまでいろいろ・・・
その中で目に止まったのが「ワークマン」の商品。
「ワークマン」って作業着のワークマンだよね?
確かに、オッサンも今の重いレインスーツを購入する前は現場仕事用のカッパを着て釣りをしていた。
しかしそのワークマンの防寒防水スーツは現場で使うものでもないらしく、既に”カッパ”と呼ぶようなチープな商品でもないらしい。
釣り用に開発された商品で、釣り人達から高評価を得ているようなのだ。
ワークマンが釣り用のレインスーツ?って、と思ったけど考えてみれば現場では常に動き回ってるんだし、過酷な現場作業に耐えうるのなら釣りにも十分使えるはずだ。
商品を見てみると、現場で使うには似つかわしくないお洒落さんなレインスーツだった。
軽くて動きやすく、防寒防水性能もバッチリらしい。
特筆すべきはリーズナブルなその値段。
有名フィッシングメーカーなら数万円は当たり前の防寒防水ウェアが、上下組で6,800円ポッキリ。
商品名は「イージスオーシャン」
ワークマンではイージスシリーズはいくつかあって、釣り用に開発されたのがこの「オーシャン」らしい。
これが本当にネットの評判通りの性能なら欲しいな〜と思った。
ネットでも店頭でもすぐに売り切れてしまう人気商品のようだ。
その時は長靴を買うために調べていたので、頭の片隅にその情報は入れておいた。
それからしばらく経ったある日のこと。
現場近くにワークマンがあって、昼休みにいろいろと物色していた時にふと「イージスオーシャン」の事を思い出した。
時期的に店頭に置いてなくて、いつからお店に並ぶのかを聞いてみたが「秋くらいからで、ハッキリした日程は分からない」との事。
すぐにネットでいつから売り出すのかを調べていたら、先行抽選販売の申し込みをやっていた。
早速申し込みを済ませるが、これはあくまで買える権利を手にするもので、当選したからと言ってプレゼントしてくれるものではないというのが残念だ。
そんな抽選申し込みを忘れていた頃、ワークマンから御当選のメールが来た。
最初「何が?」というくらいすっかり忘れていて、メールを読み返して「そう言えば、そんなこともあったな・・・」とやっと思い出した。
まぁ、せっかく御当選したことだしと喜びもクソもないオッサンなのでした。
最近、ウチの近所にワークマンの新店舗がオープンしたんだけど、抽選申し込み時はまだそのお店が選択肢になくて、ちょっと遠いワークマンに行かざるを得なかった。
「タイミング悪いな・・・」とブツブツ文句を言いながらイージスオーシャンを引き換えに行く。
6,800円(税込み)を支払いオーシャンを受け取り、念の為店内を見て廻るが他のイージスシリーズはあったがイージスオーシャンは置いてなかった。
売り切れたのか、まだ入荷してないかは謎だが、オッサンは手に持ってるもんだから今更店員に聞くのも恥ずかしいので止めておいた。
イージスオーシャンげっと!
※インプレッションとは言ってもまだ試着段階で実戦投入してません。実戦で試したら、その時の感想を述べさせていただきますので、ご了承ください。
サイズはMサイズちなみにオッサンの肉体は、身長168cmで体重55kg。痩せてる方ですが鳩胸でガッチリタイプです。
カラーはオレンジにしてみました。歳に似つかわしくない色ですが、歳をとると何かと地味を選んでしまうので若気の至りでチャレンジ!
税込み6,800円と嬉しい価格
防寒でもあるので綿がしっかり入っていて、軽いんだけど結構かさばる
正面側
背中側
写真だとオレンジに見えるけど、実際は赤色といっていいくらいの色。
オッサン的にはオレンジよりも赤の方が好みだから良かった
ファスナーは全て防水仕様。
ファスナーって結構水が入ってくるからこれは◎だ
オレンジ(赤色)の部分が130%のストレッチ生地が使われている。
腕を真上に上げやすい。これなら釣りもOKだね!
フードはボタンで脱着可能。つば(「ひさし」・「ブリム」っていうのかな)の部分は硬めでしっかりしているので、日よけ・雨よけの役目を果たしてくれるはず。
コレがフニャフニャだと中にキャップをかぶらなきゃならないし
フード内には耳あても付いている。フリースのような生地が付いているだけなんだけど、コレでも結構違うもんで暖かい。
ホンのちょっとしたことなんだけど気がきいてる
首周りはファスナーを上まで閉めてもゆったりしているから、寒い時はインナーにネックウォマー必須だな。
使うのは厳寒期だけではないから、ゆったりめに作ってあるのかな?
表側の大型ポケット×2に比べて、内側の胸ポケット×1は申し訳程度の大きさ。
スマホどころか折り財布すら入らないサイズでは・・・何を想定してのサイズか分からん。ちなみにオッサンのガラケーは入った!
袖口にはリストガードが付いている。釣りには邪魔のような気がするが、釣りをしない時に使うのかな?コレを使うくらいなら手袋を使う気がするんだけど・・・
まぁ、ないよりマシか・・・
パンツの後ろ側は縫い目がないシームレス構造。
座ると縫い目から滲みてくることがあるから、これならOKさ!
パンツにはポケット類が一切ない。防水という意味なら無いほうがリスクは減るが、やはりポケットは欲しいところ。
フロント側のファスナーにはマジックテープで防水。
緊急用足し時には、このマジックテープってもどかしいんだよね
裾のサイドはファスナーになっていて、長靴とかの脱着はしやすいハズ。
しかし、オッサンの最強防寒長靴は分厚くて裾の中には入らないだろう
ちなみにコレがオッサンの防寒長靴
裏生地は背中と腕は肌触りの良い暖かい素材。
その他はツルツルのちょっとヒンヤリする素材。
「防寒」目的ならフリース生地が良かったな
着心地は少しゆったりめで、インナーに厚い素材を着る想定なのかもしれない。
特にパンツはかなりの余裕がある。
着ていて軽いと感じるのは大きなメリットだけど、軽いということは防寒性能がどうなんだろう・・・
実戦で着ていないから何とも言えないが、自宅内で着てみた感想は、ウォーム系のインナーを着れば十分耐えられると思う。
それも、それほど高性能なウォームインナーでなくてもOKな感じ。
イージスオーシャンの耐水圧は5,000mmで決して高性能とは言えないが、釣りに使う前提ならコレで十分。
傘の耐水圧基準は250mm程度だし、小雨は500mm、中雨は1,000mm、大雨は1,500mmくらいらしい。
体重75kgの人が濡れた場所に座った場合は約2,000mmと言われてるから、イージスオーシャンの5,000mmという耐水基準は十分な性能と言えると思います。
さすがに嵐クラスになると5,000mmでは心もとないが、そもそも嵐に船出なんてしないし!
沖釣りでは、通常は波しぶき程度で天候が悪化しても、せいぜい普通に雨が降るくらい。
これ以上の悪天候は、普通の船長なら沖上がりを決断するハズだ。
これだけの性能を有した防寒防水レインスーツが上下組で6,800円というのは驚きだが、安いには安いなりの理由があるとみるべきだとも思う。
実際の数値にしづらい耐久性とか動きやすさとかメンテナンスのし易さだとか・・・
コレばかりは実際に使い続けてみないと何とも言えませんね〜
まぁ、あとは実戦投入を待つばかりだが、最近は沖釣り専のオッサン2号がおとなしくしてるもんだから、いつデビュー戦になるかは未定。
使ってみたら、その感想をまたご報告したいと思います。
ちなみにイージスオーシャンはオッサンの好きなアマゾンでは扱ってませんでした。
なので、ワークマンの通販ショップかお近くの店舗で確認してください。
人気商品なのですぐに売り切れてしまうようです。
ちなみに通販ショップよりも店舗での取り扱いの方が早いそうです。
オッサンが聞いた情報によると、もう扱っている店舗もあるらしい。ワークマンの公式オンラインストアはこちらから
最近はアウトドア・カジュアルウェア専門店の「ワークマンプラス」なる店舗も展開しているようで、作業着屋というよりはファッションブランドになりつつあるようですね。
ジワリとワークマンがきてるらしいが、オッサンみたいに汚い作業着を着てても気兼ねなくショッピングが楽しめるような、懐の深いお店であって欲しいとも思います。
イージスオーシャンを購入して数ヶ月後にやっと実戦投入することが出来ました。
この間にも冬のハゼの穴釣りには毎週のように出撃していて、その時にイージスオーシャンを着る機会は何度もあった。
しかし、ハゼ釣りごときに装着するのももったいないし、色が派手だからソレを着て街中でチャリを漕ぐのもこっ恥ずかしいもんだから、オッサンちのウォークインクローゼット(←オッサンの部屋の呼称)で眠っていた。
そしてついに日の目を見る時が来たのだ!
実戦投入は2019年1月初旬のシロギスの沖釣り。
極寒の東京湾上だからイージスオーシャンのデビュー戦にはピッタリだ!と思ってたんだけど、予想とは裏腹の事態なり〜
当日の陽気はこの時期には考えられないくらいに温かい上、無風のベタ凪という、釣りには最高だがイージスオーシャンの実証テストには全くの不向きなお日柄。
挙句の果てにゃ〜、暑すぎてイージスの上着の脱いで釣りをする始末。
それでも”一応”着てみたのでご報告したいと思います。
当日のインナーは、超極暖ヒートテックに冬用の防風トレーニングスーツという布陣。
首にはネックウォーマー、足元は極厚インナーの防寒長靴で固めた。
防寒長靴の記事はこちら↓「釣りに使う最強の防寒長靴の性能は如何に!?」へ
ナイスミドルのオッサンモデル
朝はまだ寒ったけどイージスオーシャンを着ると全く寒さは感じず、むしろ暑いくらいで、早く東京湾沖に行きたいくらいだった。
通常この時期は、船の移動時は寒すぎてキャビンに避難するんだけど、それも全くなく心地よい。
最初は、波しぶきが飛んできたりするからフードを被っていたんだけど、フード内の耳あて部のフリース生地が思いのほか心地よく暖かかった。
袖口のリストガードは以外にも暖かかった。
防寒具グローブがない場合は気休め程度に温かい
オッサンのシロギス釣りは結構大きく竿を動かすんだけど、スーツは軽いし、ストレッチ素材を使っているからとても動きやすかった。
今まで使っていた防水レインスーツは重いし動きづらかったから、一日着ていると疲れ切ってたんだけど、イージスでは全く気にならなかった。
《気になった点はただ1つ》正面にある大型ロングポケットは ライフジャケットを着ていると開閉するのに難儀する。
オッサンのライフジャケットは肩掛け式なので、ポケットの開閉時にライフジャケットが邪魔をする。
最初はこのポケットにガラケー(スマホではない)を入れていて、写真撮影のたびに「やりにくいな〜」と思いながら出し入れしていた。
しかし、このポケットの問題点は別の所にあった。
ガラケーのバッテリーが落ちてしまったのだ!昨日満タンにしたのに…
落ちた原因は寒さ。
低温で起電力が低下するので、寒いとどんな電池でも消耗が激しい。
まぁ、オッサンのガラケーは古いので、そもそもバッテリーがくたびれてたんだけど、海の寒さにやられてしまいました。
このポケットは表地に位置しているので、寒さがモロに襲ってくる。
なので、中綿と裏地に守られている内ポケットにガラケーを移動したらバッテリーが復活した。
でも内ポケットは小さいから最近のでかいスマホは入るのかな?
寒い季節には、スマホ類は外側のポケットには入れないほうが良いでしょう。
まぁ、寒さはしょうがないとしても、外側ポケットの開閉ファスナーはもっと身体の真横あたりに付けるべきではないだろうか?と思うが、肩掛け式のライフジャケット装着に合わせろ!というのもニッチ過ぎる要望だけどサ!
ジャケット編で気になったのはこのポケットくらいなもんだな。
体型にもよるんだろうけど、タイトなジャケットに比べてパンツは結構ダボッとした履き心地。
パンツにはストレッチ素材は使われていないので、余裕をみて製作しているのかもしれない。
ただそれ故に、立ったり座ったりの動作はやりやすかった。
生地は薄くてペラペラな感じなんだけど、保温力はあって、寒いと感じることはなかった。
《気になった点は3つ》
@前開きのファスナーがやりづらいチン○ンを出し入れするファスナー部なんですが、この上もマジックテープでとめる二重構造になっています。
もちろん防水性能向上の仕様だからでしょうが、用を足すときになかなか外れなくて面倒くさい。
寒いとトイレが近いから回数も増えるし、ここのオープンに手間取ってると緊急時は手遅れになる可能性あり!
A裾のサイドファスナー部の余裕が少ない長靴を脱ぎ履きしやすいようにと、裾部はサイドファスナー仕様になっている。
しかし、シルエットを重視しているのか裾部が細いのでファスナーの余裕にも限界がある。
通常の長靴もしくは街中使用の防寒長靴程度なら収まるのだろうが、オッサンが使っている極厚インナーのごっつい長靴ではパンツ内に収まらず…
しょうがないので長靴の中に裾をinするハメになった。
長靴がゴッツすぎてパンツの裾はinだ
まぁ見た目は目をつぶるとして、通常使用なら別に問題ないが雨天においてはこれはマズイだろう。
オッサンの長靴は特殊なのかもしれないけど、イージスは”防寒”とうたってるんだから、使用する環境は防寒ブーツ(長靴)を装着するシチュエーションも多々あると思います。
この点は大きな改良が望まれます。
Bやはりポケットは欲しいな「釣り」に使うという前提で言わせてもらえば、確かにパンツのポケットは必要ないカモしれない。
身体を安定させるために船のヘリに寄りかかったり、立ったり座ったりするから前後左右のポケットにモノを入れておくと邪魔になるから、という理由でポケットはいらないのは理解できる。
理解は出来るが、パンツにポケットが無いのは何かと不便である。
各人のライフスタイルによっていろいろあるだろうが、オッサンはパンツのポケットにいろいろ入れるタイプなので、何かを探す時はついついパンツのポケットに手がいってしまう。
実際、今回の釣行では何度もパンツのポケットを探してしまった。
防水を考えると尻のポケットは浸水のリスクはあるだろうが、サイドポケットならジャケットがガードしてくれるので問題なのでは?
せめてパンツのサイドにポケットは付けて欲しいと思う。
と少々の問題もあるけど、細かい話は抜きにしてイージスオーシャンは軽くて暖かくて動きやすいのは間違いないです。
スタイルも格好悪くないし、防水スーツとして街中で着てもおしゃれさんだと思います。
当日は雨ではなかったので防水性や耐久性はまだ分からないけど、この性能で税込み6800円なら素晴らしい価格設定だと思います。
さて、使い終わったらお手入れをしなければなりません。
特に釣りの後となるとソレはソレは大変な事態になります。
その汚れは普通の汚れではなくひと癖もふた癖もある。
海水や潮風にあたるので全身ベトベトだし、魚がビチビチ暴れてスーツに接触するから魚臭や体表の粘液やウロコが付く。
魚が出血すれば血ヘドや排泄物も!(←ゲゲ〜!)
トドメはエサの臭い。
魚のエサは臭い。クサいからこそ釣れるんだろうけど、人間にとって決してかぐしいとは言い難いシロモノである。
釣りをしている最中エサをいぢってるもんで、それを触った手でポケットやらスーツに触れるから、あらゆるスポットに臭いが付着する。
特にここらへんとか
この部分は汚れがヒドイ
釣りの日は早朝から活動してるから、「もう疲れたから次の日に…」なんて呑気な事は言ってられず、その日の内に何とかしなければならないシロモノである。
まぁコレは釣りアイテム全てに言えることで、準備2割、実釣3割、後処理5割(魚の捌き含む)が釣りの正体である。
更に言わせてもらえば、その魚のキュイジーヌ(調理)まで御担当となるのである。
「そこまでやって釣りでしょ!」
かなり以前に妻に言われたセリフだが、グウの音も出なかったがタメ息だけは出たのを思い出す。
今まで使っていた釣り用のスーツは「塩化ビニール製(PVC)」だったので、除菌洗剤をスプレーして雑巾でゴシゴシして終了だった。
しかしイージスオーシャンは布地系なので、ゴシゴシという訳にもいかんだろう。
一応、イージスのタグの取り扱い方を見ると何だか分からないが、”手洗い”みたいなピクトグラムがあった。
手洗いって言われても…
「は?こんな尋常じゃない汚れで、こんな分厚い防寒スーツを手洗いなんぞやってられるか!?」と、今気づいたようなセリフですが、実は事前に作戦は練ってまして…
もう面倒くさいから洗濯機でやることにしてました。
大型の洗濯ネットに入れて洗えばいいじゃん!な作戦。
100均で一番大容量の洗濯ネットを買ってきた
洗濯ネットに入れて洗濯機にポイッ!とね
イージスオーシャンだけを入れてスタートポタンを押すと、容量を検知して水量やらが決定される。
オッサンちの洗濯機では一番水量が少ない22リットルになっていた。
一応、”手洗いモード”もあるんだけど、妻曰く「あんなの洗ってるうちに入らないわよ!」と一蹴されたので普通モードで。
通常は”2回すすぎ”なんだけど、まだ新品のイージスオーシャンにダメージがあっては切ないので、すすぎは1回に修正した。
セット完了&スタートボタンをプッシュ!
昔の洗濯機はフタを開けたままでも動いて、ちびっ子だったオッサンは洗濯機が仕事してるのを飽きもせず眺めていた。
But、今の洗濯機はフタがロックされて中身が見れないからつまらない。
ちなみにオッサンちの洗濯機は昔ながらの縦型式。
いま流行りのおしゃれさんなドラム式は、本体のサイズの割に洗える容量が少ないし、そもそもオッサンちは狭いから入らないし…
全然関係ないけど、「せんたくき」と書くけど呼び方は「せんたっき」
同じように「すいぞくかん」→「すいぞっかん」、「たいいく」→「たいく」、「さんかくけい」→「さんかっけー」となるが、別に今急に思っただけで深い意味はありません。
真っ暗な怪しい機械の中で洗濯が始まるが、手洗い推奨のイージスが洗濯機内でボロボロになったらどうしよう…と一抹の不安も無きにしもあらずなので、洗濯機の前で見守るオッサン。
36分後…
恐る恐るフタを開けると、イージスは原型をとどめていてホッとした。
恐る恐る開けると…
しかし、思わぬ自体が!
洗濯ネットの中で折りたたんでいたからか、生地が分厚いからか、脱水がキチンと出来てなくて水がしたたり落ちている。
「脱水できてないやん!」っとネットから出してイージスを広げてから、もう一度脱水する。
ビチョビチョじゃん!
控えめに5分間の脱水にしたが、先程よりはマシだが絞ればまだ水が出るくらいにしかならなかった。
さっきよりはマシだが…
「もういい!干してしまえ!!」と水をしたたらせながら日陰側のベランダに干した。
ジャケットの袖口やパンツの裾から水が落ちるが、そのうち止まるだろうて…
しつこく水がしたたる
結局、その日は一晩中外でそのままにしておいた。
水が落ちるんじゃ〜家の中に入れられないし。
翌日触ってみると外側は乾いていたが、内側はまだ湿っていた。
なので、表裏をひっくり返して半日ほど干しておいた。
化学繊維100%のポリエステル素材なので、乾き始めれば早いようである。
もうこの時点でほとんど乾いてたんだけど、念の為もう一度裏表をリバースして、おまけの半日は室内に干した。
ビチョビチョで洗濯機から出てきた時は長期戦を覚悟したけど、乾き始めれば早くて助かった。
冬でも2日あれば完全に乾いたが、きっと暖房のきいた部屋ならもっと早く乾くと思う。
んで最後の仕上げである。
この手の防水モノは洗濯すると著しくに防水性能が劣化するので、防水スプレーをかけておく。
スーツ全体に満遍なくスプレーして20分程乾燥させて完成。
手間といえば手間なんだけど、ここまでやっておけば次に使うときも安心だ。
気休め程度カモしれないけど
イージスオーシャンはリーズナブルな商品だからダメになったらまた買えばいいや!とも思うが、それゆえ人気商品で手に入りにくいから大事に使っていこうと思います。
これさえあれば冬の沖釣りもバッチリだが、問題は船に乗るにはお財布のほうがバッチリじゃないんだよな〜