2019年もそろそろミジンコ繁殖を考えなければならない時期になってきた。
自宅の脇で細々と飼っているメダカの活エサという気の毒なポジションのミジンコ。
ミジンコをメダカ鉢に投入すると、本能むき出しのまま狂ったようにミジンコを追いかけて捕食するメダカ達。
その甲斐あったかどうかは知らないが、オッサンちのメダカは冬はその鉢の泥の中で冬眠し、啓蟄を過ぎた頃に冬眠明けて活動を始める野性味あふれる猛者である。
そんな猛者達が狭い睡蓮鉢を元気に泳ぎ回る頃になると、今度はミジンコの心配をしなければならない。
大体、ゴールデンウィークあたりにオッサンのミジンコ活動が始まるが、毎年同じ問題点にブチ当たる。
それは「ミジンコが増える期間がとても短い」ということ。
GWから初夏くらいまでがミジンコ爆殖の時期で、コレ以降は現状維持が精一杯になってしまう。
アレだけ一気に増えるのにアッという間にピークが終わってしまうのだ。
年間通してとは言わないが、せめて夏が終わる頃まではメダカに捧げる量は確保したいところ。
もともとミジンコは暑さに弱いからカモしれないが、日陰を作ったりして、なるべく水温が上がらない努力はしてるんだけど、どうも上手くいかない。
暑くなるに伴い水温が上昇すると、水中の溶存酸素量(水中に溶解している酸素の量)が低下するらしいから、ミジンコの爆殖と相まってますますミジンコ環境が脅かされるのが原因なんだと思う。
つまり水中の酸素の量が足りないのがミジンコが増えない元凶という事。
そこで2019年はこの問題を改善すべく行動開始!
単純に酸素を供給すればいいので、エアーポンプを導入すればいいだけなんだけど事はそう単純ではない。
ミジンコを飼っている現場は妻の実家の屋上。
マンションとかの屋上ならいざ知らず、普通の家屋の屋上には電源なんて影も形もない。
かと言って何処かから電源を引っ張ってくるというのも面倒だ。
そもそも、ここでミジンコを飼うのもいつの間にか勝手にやってる訳でして、日頃のろくでも無い言動も相まって、妻の実家サイドにおけるオッサンの評価はダダ下がりなのである。
オッサンの今後の安泰を考えるに、これ以上の勝手は許されないらしい雰囲気が漂っているので、あまり手を広げないほうが身のためだろう。
以前、ダメ元で『酸素を出す石』なる製品を入れてみたけど、たいして酸素が出ない。
水草を大量投入して、光合成頼みをやってみたんだけどコレもダメ。
やはり積極的にブクブク(エアレーション)しなければならないらしい。
という訳で、電源を使わないエアレーション【ソーラーエアーポンプ】に白羽の矢が立ったのでした。
ソーラー電源ならおひさまが当たっていればブクブクするし、夜や天気が悪い時は休憩となる。
なにせ相手は弱っちろいミジンコなので、24時間年中無休でブクブクしていては死活問題になりそうだ。
さらには持ち運べばテナガエビ釣りにも使えそうだ!
早速いつものようにネットサーフィンし始めると、結構いろいろなソーラー製品があって見ていて楽しかった。
エアレーションは当然ながら、噴水や小さな滝みたいになる製品もあって、オッサンちのメダカ睡蓮鉢にも欲しいな〜と思ってしまった。
もちろんオッサンの好きな自作という方法も考えたんだけど、ソーラーパネルとモーターで電流電圧の整合を考えるとねぶたくなるし、そこそこの金額も掛かるので「それなら製品を購入したほうが安いし手軽じゃん!」という結論に至る。
いくつか候補はあったが選んだのはコイツ↓
選んだ決め手は半製品みたいだったから。
自作っぽい仕上がりで、もし壊れても自分で直せそうな雰囲気を醸し出していて、部品交換すれば長く使えそうだったから。
今回は自作しないと決めていたのに、
弱い!!捨てきれてない!!
ただ、他の商品は製品として完成しているので、もし故障しても直せない気がする。
まぁそんな理由もあるけど、電池と太陽光のハイブリッド仕様というのもポイントが高い製品である。
ただ問題は華奢な作りなので持ち運びに難あり!
これは後で解決策を考えることにしよう。
でも本当は同じシリーズのもうひと廻り小さい製品が欲しかったんだけど、残念ながら売り切れてた。
まぁ、これでも十分コンパクトだからいいや!
っという訳で購入をポチッとな!!
注文から二日後、ブツがいつの間にかポストに突っ込んであった。
ポストに入ると良いよね〜。置配は心配だ
デリケートな商品だから、ポストに入れたりとかプチプチに包んだだけの梱包で大丈夫か?と不安になった。
こんな梱包で壊れてないだろうな?と不安になる
内容物は、本体・裏側の透明カバー・チューブ&エアストーン・説明書。
必要最低限だな
ソーラーパネルの裏にはモーターと単三乾電池ボックスが張り付いてる。
モーターが小さいな
ソーラーパネルが汚いなと思ったら保護のビニールが貼りけてあった。
ビニールを剥がせばキレイな面が登場する
説明書は図解入りで丁寧に書いてあるという印象。
ちゃんとした説明書が付いてると安心する。読まないけど
チューブは50cmの長さがあってオッサンの使い方だと十分だが、エアストーンは安っぽいプラスチック製だった。
このエアストーンはイマイチだな
そして問題のカバー。
全ての面にエア用の穴が開いてるが、ここまで穴必要?
薄っぺらいプラスチック製
試しにカバーを付けてみたが、やはりこれでは持ち運びに耐えられないだろうて。
ないよりはマシ程度
電池を入れて稼働してみると、意外にも静かでパワフルだった。
まだ充電池を買ってなかったから普通の電池を入れてみた
エアストーンがトホホなのでブクブクが大味だ。
アブクがデカイぞ!
説明書に「どんな充電池でも問題ありません。ダイソーの充電池でも問題ございません。」と名指しされていたので、ダイソーの充電池を買ってきた。
思わぬ宣伝効果
エアーポンプとしての性能は十分だが、問題は持ち運ぶ事を考えると不安になるということ。
最低限の風雨をしのぐという作りで、そもそもが持ち運びを前提とした商品ではないのだろう。
オッサンとしてはテナガエビ釣りに同行していただく所存だし、メインの役どころであるミジンコ繁殖は完全屋外で行っているので、しっかりしたカバーで身を固めたいところである。
アマゾンに「ジップロックに入れて使用しています」というコメントがあったが、防雨対策としてはソレでも良いが、持って移動するとなると壊してしまう可能性が高い。
ここはやはりハードカバーの方向で考える。
5秒ほど長考し「アクリル板で作ろう!」という結論になった。
透明なアクリル板はガラスよりも透明度が高いし、軽量だし、何よりも自分で加工ができる。
反面、傷付きやすいが傷が酷くなったらまた作ればいいや!
最初は完全防水仕様で設計していたが、よくよく考えるに「完全密閉したらエアレーションのエアーはどこから取るの?」というアホな現実にブチ当たったので防水仕様は断念。
アクリル板のカットは通常は厳しいと思います。
プラ板をカットする「Pカッター」という商品もあるけど、カット面に段差が出来るので接着に難儀します。
オッサンは会社に巨大な丸のこ昇降盤があるからキレイにカット出来るけど、以前オッサンの指を削ったマシーンなのでコレを使うのは恐怖だったりする。
全て会社にあった材料で済ませる
アクリル専用の接着剤
水みたいな液体だけど瞬間的に接着する
付属の注射器はダダ漏れするから使いづらい
こう見えてもけっこう重要な役割をする紙テープ
では制作開始!
今回は、電池の出し入れや掃除やメンテナンスの為に、本体のソーラーパネルを引き出し式に取り出せるような作りにします。
まずは側面パーツに角材を接着して、引き出しの”つりざん(引き出しを滑らせるための部材)”を作ります。
アクリル接着剤を使えば10秒あれば接着完了
次に紙テープで仮止めしながら完成形にします。
ここで形が決まるので丁寧に
接着部に液剤を流し込んでいきます。
表面張力で自動的に接着剤が入ってゆく
アッという間に接着完了!
キチンと入るかどうかの確認
こんな感じに引き出し式になる
チャンとなっているらしいので最後にフタをします。
フタにはチューブを通す穴を開けてます。
穴は少し大きめで、ここからエアーが入るようにしてます
フタを固定するアングルパーツはリベットで固定し、ビス穴を開ける。
普通はリベッターも無いよね…
固定ビスが通る穴を側面に開けます。
割れたらおしまいなのでゆっくり慎重に
ビスで固定したら完成!
ビスを締めすぎるとアクリルが割れるのでほどほどに
チューブはこんな感じに収まる
これならテナガエビ釣りにもOKさっ!!
完成!
テナガエビ釣りに必携!ってエビが釣れないんですけど…
もちろんミジンコ繁殖池でも大活躍です
このソーラーエアーポンプを「おひさまの力(チカラ)」と名付けました。
いや…別に、名前なんて付ける必要も意味もないのですが、名前を付けると親しみが湧くというか、末永く使い続けると思うので一応。
後日、少々改良を加えました。
フタを開閉する度にドライバーを使うのが面倒なので、手で回せるビスに交換しました。
コレならドライバーを使わなくて済む
さらに大味だったエアーストーンを細かい泡が出るモノにチェンジ。
というのも、ミジンコ繁殖池に投入する際に大きな泡だとその泡パワーでミジンコ達がかなりの勢いで流されてゆく。
いくらメダカのエサという悲運を背負っているとは言え、成長過程では穏やかな日々を過ごさせたいと思ったからです。
市販のエアーストーンを買ってきました
キレイな細かい泡になった
使用開始からまだ雨が降ってないので検証できてませんが、曇空では動くことを確認。
日光が当たってないと動かないと思っていたけど、けっこう暗い曇天でも動いた。
今にも雨が振りそうな曇天でも
パワーは落ちるけど健気に動いてた
ただ、晴れていても日陰に入ると止まります。
今のところ電池を入れて使ってないのでハイブリッドの意味がないが、そのうち電池で使う事もあるかもしれない。
「おひさまの力」は電源スイッチがある訳ではなく、日光に当たったり電池を入れると勝手に動き出す。
説明書によると、充電池を入れておけば、おひさまパワーでモーターを動かしつつ、余りの電力は充電の方にまわすらしい。
なので、充電だけしたくてもそうはいかない訳でして…自動的にモーターが回転してしまうのである。
気が向いたら、小さなスイッチを付けて、モーターが勝手に回らないようにとか充電だけ出来るようにとか改造しようかな。
エビ釣りの行き帰りに、自転車のカゴの中で「ブ〜〜〜〜ン」ってモーターが回り続けるのが気になるんだよね〜
まぁ、気になる部分はあるんだけど、小さいくせにパワーはあるので基本的な性能は良いと思う。
半自作っぽい製品なので、自分で改造する余地もあって簡単に手を加えられるから、自分でいぢくるのが好きなオッサンには向いている商品だと思う。
メダカ用にも、もう一つ欲しいな〜っと思い始めるオッサンなのでした。