「釣り」というのは、釣れる時に釣れる場所で釣れるやり方でやれば釣れます。
”釣れない”という事態は上記のどれかが欠けているから釣れないわけでして・・・
潮や水温などの自然現象が原因である場合は、人間としてはどうしようもありません。
問題なのは、その場で同じ釣りをしているにもかかわらず、”釣れている人”と”釣れていない人”がいるという現象が往々にして発生するということです。
ここではハゼ釣りをテーマに、釣れている人を横目でながめながら「なんでこっちは釣れないねん!」な事態を打開すべくその解決策を探ってみようと思います。
まず”釣れない”という現象には三通りあると思います。
1-アタリがない2-アタリはあるけどハリ掛かりしない3-そもそもアタリに気づいていない
個別に原因を探っていくことにしましょう。
これが”釣れない”のなかで大部分をしめると思います。
原因T-自然現象・潮が動いていない、もしくは動きが遅い時間帯・水温が低い・大雨の後で真水が多く流入しているこれらはハゼの活性が低い、いわゆる”喰い渋り”という現象の原因となります。
自然現象が原因である場合は人間的にはどうしようもないです。
別に日に出直すか、潮が動くまで待つかしか方法はありません。
自然現象で言えば、晴れよりも曇りや雨のほうが、昼間よりも早朝や夕方のほうが釣れます。
ハゼも朝ごはんと夕ごはんはしっかりと食べるようですね。
原因U-釣れないポイントで糸を垂れているポイントがずれていて、ハゼのいるところを攻めていない。
ハゼのいるところというのは大抵決まっています。普通の人には、釣り場はどもでも同じと思っていても、見る人が見れば千差万別。
「ハゼのいる場所は手に取るように分かる」というのは大げさなんだけれども、ハゼのいそうな気配はなんとなく分かります。
地形・障害物・潮の流れ・・・。ヒントはたくさんあるので、どれだけそれに気づくかが勝負の別れ際になります。
”同じ釣り場に3回行けばもうベテラン”と言ったり言わなかったりしますが、まぁ、同じ所に3回も行けば何となく釣れそうなポイントも見分けが付くのではないでしょうか。
注意力と経験としか言いようがありません。
原因V-誘いを入れていない水が澄んでいる時にハゼの動きをよく観察すると分かります。
ハゼにかぎらず魚が一番エサに興味を示すのが上から落ちてくるエサです。
通常のオンシーズンであれば、ハゼはエサを落とすと先を争うように群がってきますが、そのまま何もしないで放っておくとエサに興味を示さなくなるのです。
人間のイメージとしては、エサがなくなるまで喰い続けるのかと思いきや、さにあらず!
目の前のエサに知らんぷりなのです。
そこでホンのチョットだけ2〜3cmエサを”チョン!”とずらすと、またエサに興味を示すのです。
ハゼは動いているものに興味を示すようなのです。
一番ハゼの興味を引くのが上から落ちてくるエサなので、喰いが悪くなったら、一度竿を上げて再度投入が効果的です。
釣れない方に多いのですが、ジ〜〜〜っと何もしないで釣り糸を垂らしたままにするのを見かけます。
まぁ、ノンビリと釣り糸を垂れる風情を楽しむという目的ならそれでもいいのですが、釣りたい場合は何らかのアクションを起こさなければならないと思います。
釣りって周りから見ればジィ〜っと待っているように見えますが、上級者は見た目には気づかない、わずかな誘いを頻繁に入れているので結構忙しいのですよ。
しっかりと誘いを入れて、ハゼに喰わせる状況を作って下さい。
これは悔しいですよね!
まぁ、これが釣りのおもしろさであって、何らかの反応があれば”絶対釣ってやる!”とやる気が出てきます。
アタリすら無いとダレてくるだけですからね〜
この原因も様々ですが、ありがちな原因順に考えていきたいと思います。
原因T-アワセのタイミングがズレている”アタリ”というのはハゼがエサを加えた時に出ますよね。(アタリのないアタリもありますが・・・)
この時にハゼがハリを口の中に入れていればハリ掛かりします。(スッポ抜けもありますが・・・)
逆にエサだけつついてハリまでくわえていなければいくらアワセても釣れません。(たま〜にハリに掛かっているのではなくエサだけをくわえてあがってくる奴もいますが・・・)
アワセのタイミングが遅いか早いかなのでタイミングさえがあえば釣れます。
《アワセが遅い場合》魚類の中でもおバカトップクラスのハゼでも、エサの中に違和感があれば吐き出します。この場合”違和感”というのは”釣りバリ”のことですね。
そりゃあ、美味しいと思っている食べものの中に、違うものが入っていれば吐き出しますよね。
強いアタリが来て、アワセてもアワセても釣れないのは、大体がこの吐き出した時のアタリです。
吐き出してるんだからこのアタリにアワセても釣れません。
この強いアタリの前には、本アタリがあるはずです。
その本アタリを見逃さずにアワセください。
《アワセが早い場合》これは上記とは逆のパターンです。ハゼがエサを丸ごとくわえずに、端っこをつつくアタリでアワセを入れてしまうパターンです。
赤ちゃんハゼだったりハゼシーズン初めによくあるアタリなんですが、この場合は少し待って、ハゼを安心させ、大きく加えた時にアワセると釣れます。
ただ、待ちすぎてハリを飲まれることもあります。
原因U−ハゼの大きさとハリの大きさが合っていないお店によって違うと思いますが、売っているハゼバリは巨大という印象があります。
オッサンのホームグラウンド「大井ふ頭中央海浜公園」のスタンダードサイズが10cmと小振りなので使っているハリは”袖2号”(場合によっては袖1号)です。
袖2号に比べると、ハゼ用の5号バリなどはとてつもなく大きく見えるのです。
小さい袖ハリを使う理由はもうひとつあって、放流サイズのハゼが釣れた場合、ハリが大きいということは太いということでもあるので、ハゼへのダメージが大きくすぐに死んでしまいます。
ハリは小さい方が釣れますが、小さいハゼがくわえられないような大きなハリで大ハゼのみを狙うというのも釣り人の優しさかもしれませんね。
原因V-エサのサイズが適切でない時期やその時の食い気によって違うのですが、付けるエサの大きさによって釣れる釣れないはあるし、釣れるサイズを調整することも出来ます。
アタリがあるのに釣れないのは、付けているエサが大きすぎてハリ掛かりしないことが多いです。(アタリがない場合はエサが小さくてハゼに見向きされていないことも多々あります)
ハゼの場合はどちらかと言うと、エサは小さめの方が釣れることが多いです。
はじめはエサを小さめに付け、食い方によってエサを大きく調整していくのが吉だと思います。
これは仕掛けに原因がある可能性が高いです。
原因T-ウキ釣りは難しい(と思う)ハゼ釣りで玉ウキを使っている方も多いと思いますが、ウキってジ〜〜としていないですよね。
風や波の影響を受けて、常に水面でプカプカ上下に動いている。
特に、オッサンのホームグラウンドの「大井ふ頭中央海浜公園」は運河なので、船が行き来するたびに大きな波が立ちます。
ググ〜っとウキが沈み込むアタリなら分かりやすいのですが、多くのアタリはコツ!程度なので、波で動いているのか、ハゼのアタリなのかよく分からないことも多いと思います。
まぁ”慣れてください”としか言えなのですが、手段の一つとして玉ウキではなくシモリウキに変えるとか、いっその事ウキを使わないミャク釣りにするのもアリだと思います。
オッサンはミャク釣りなのですが、波の影響を全く受けないのでオススメです。
ただ、ずっと道糸を緊張しっぱなしなので、疲れるというのが玉にキズ。
原因U-道糸・ハリスが太い釣具屋さんで売っている仕掛けセットを使うのもラクでいいのですが、セットのラインは太すぎますね。(リールではなくのべ竿仕掛けの話です)
道糸で1.5号なんて、どんだけの大ハゼを釣り上げるきなんじゃい!と思います。
20cmオーバーの大ハゼ狙いならあり得ますが、10cm前後のハゼが主な釣り場なら道糸はもっと細いほうが釣れます。
ラインが太いとそれだけ水の抵抗も大きいので、アタリには鈍くなってしまいます。
オッサンの通常の仕掛けは、道糸0.8号・ハリス0.6号です。
細いラインの方がアタリには敏感なので、なるべく細いほうがいいのですが、細すぎるラインで数釣りをやるとラインがすぐにちぢれてくるので、この太さに落ち着きました。
ちなみに晩秋の大ハゼ狙いでは道糸1.5号・ハリス1号になります。
”たかがそれくらいの違い・・・”と思われるかもしれませんが、一度細いラインで釣ってみると違いがよくわかると思いますよ。
以上、大雑把ですが釣れない原因をみてきました。
ハゼの喰い良し悪しにかかわらず、釣れる人と釣れない人の差は歴然としています。
上達の一番の近道は”釣れている人に聞く”が最良です。
余程の偏屈ならともかく、多くの釣り人は答えてくれるはずです。
釣れている人はそれなりに苦労と工夫と重ねてきているので、自分の武勇伝を聞いて欲しい人も結構いますよ。
オッサンもいろいろと聞いて廻りましたが、まぁ話の止まらないこと・・・
でも、釣りの理論は人それぞれなので”どれが自分に合っているのか”がまた難しい・・・
とにかく現場に足を運んで、いろいろと試すなかで見つけていくしかありません。
たかがハゼ釣りですが、こうやって考えてみると奥が深いんだなぁ〜