2020年のミジンコ繁殖プロジェクトは、例のコロナ禍の影響で種ミジンコをゲットしてくる公園が立入禁止だった。
なので、種無しからのスタート。
昨年からず~っと放ったらかしだったオッサンのミジンコ池(という名の発泡スチロール箱)に自然発生したミジンコでの勝負を余儀なくされた。
しかし、そんな逆境にもめげずにミジンコは大量発生していて、自然ってスゴイな~っと実感したのでした。
毎日のように、人んちの屋上で勝手にやってるミジンコ池に足繁く通うオッサン。
池というか発泡スチロールの箱ですが、何か?
メダカの活餌としてのミジンコをすくい取り、返す刀でミジンコに餌を与える日課をせっせとやっていた。
毎日毎日、すくってもすくっても減るどころか増えてゆくミジンコ達。
その健気な様子をオッサンもメダカも喜んでいました。
ところが…
オッサンがミジンコの餌として与えているのはドライイースト。
まぁいろいろと試し、最終的に行き着いたのがドライイーストだった。
ミジンコの増え方や手っ取り早さ、何よりもそこら辺で手に入る手軽さというオーディションテーマで生き残ったのがドライイーストだった。
今年もミジンコ達に与えていたんだけど、如何せん、ミジンコって少食というか小さな単細胞生物なのでドライイーストもなかなか減らない。
今まで使っていたのは2年前に購入した奴だ。
しかし、わずかづつとは言え使ってればいずれは無くなるもんで、2年の時を経て遂に底を付きたのでした。
遂にというか、やっとというか無くなった
「やっと無くなったか。買ってこなくちゃな…」
この時まではお気軽に考えていた。
まさか世の中があんな状態だったとは知らずに…
すぐに近所のスーパーにドライイーストを買いに行ったんだけど、アレ?売り切れ?
値札にはドライイースト○○円とあるのでここにあったんだろうし、確かにいつもこのポジションにあったハズだ。
まぁ、しょうがないか…
ちょっと足の伸ばして別のスーパーへ赴くが、そこも売り切れだった。
タイミング悪いな…今日のところはこれで勘弁してやろうと別の日に別のスーパーに行くが、ソコでも売り切れ。
さすがここまで来るとある異変に感づき始める。
なしか?コレはもしかして…
思いつく限りのスーパー、コンビニ、100均ショップへ行ってみるがドライイーストは影も形も無いのである。
ドライイーストがどこにも売ってないぞ!!
この異常事態を調べてみると、コロナ禍での自宅待機のヒマつぶしでパンやピザをDIYするのが流行っているらしく、その影響でドライイーストが市場から消えたらしい。
ハァ?なんじゃそりゃ~!
もともとパンピザを趣味や好きで自作するなら理解できるが、ヒマつぶしでんなもんに手を出すな!!
そんなトホホな流行りのおかげで、オッサンちのミジンコは腹を空かせているんじゃ~!
しかし実は以前、オッサンもホームベーカリーに手を出した前科がある。
何年か前にもパン焼きが流行ったことがあって、その時にマシンを購入。
朝、焼きたてのパンを食すラグジュアリーなブレックファーストに憧れての行動だった。
確かに目覚めの家中に焼きたてパンの香りが広がり、出来たてのパンを食べるという贅沢をしばらくは満喫していた。
しかし、問題点はいつ何時、どこからでも露呈する。
問題点その1:音がうるさい
このマシンは寝る前に材料一揃を機械の中に仕込み、タイマーセット時間に焼き上がるのだが、普通パン作りって手でこねたりするじゃん!
じゃん!って馴れ馴れしくすることもないんだけど、そのこねる作業を機械の奴は寝静まった夜中やるもんだから、キッチンからバッタン、バッタン!とポルターガイストも真っ青な暴れ方で実行する。
最初は我慢していたが、気になってくるとその音に聞き耳をたててしまい、オッサンの睡眠の質が悪くなった。
問題点その2:材料を揃えるのが面倒臭い
まぁ、パンの材料っていろいろ使うもんだから揃えるのが面倒臭い。
基本的にはそこら辺のスーパーでも揃うんだけど、いちいち買ってくるのもね~
ご飯を炊くように、米を研いで後はスイッチポン!という訳にもいかんですな。
問題点その3:容器を洗うのが面倒臭い
こねてたり焼いたりするからマシンの中はいろんなパーツが入っている。
洗いやすいように分解できるんだけど、そのパーツ達を毎回毎回洗うのが面倒臭い。
問題点その4:買ったほうが安い
もうコレを言っちゃ~おしまいなんだけど、やっぱり市販のパンを買ったほうが安いしお手軽ですよ!
いろんなパンが味わえるし、シールを集めればお皿も貰えるし!
っと様々な問題点が噴出したので、アッという間に我が家のパン焼きマシンはお蔵入りとなりました。
今回のコロナ騒ぎに乗じてパンを作り始めた輩も、きっと同じ苦しみを味わっているに違いない。
そんな過去はど~でもいいが、問題はドライイーストが無いという事実。
早くしないと我が家のミジンコが干上がり、2020年のミジンコ繁殖が早くも終了してしまう。
なんとかせねば!
もうドライイーストはあきらめて他の作戦でやるしかない!
以前、試行錯誤していた時はミジンコのエサとして鶏糞肥料を元にグリーンウォーターを作ったりしたが、アレは匂いが凄くて断念した。
他にも、青汁や金魚エサを砕いたりとかをやってたが、どれもミジンコエサとしてはパンチが弱かった。
ハテ?どうしたもんか…
途方に暮れてネットサーフィンをしていた時だった。
それはミジンコ繁殖業者の動画だったんだけど、その業者が使っていたのがある飼料。
ミジンコ繁殖池にその飼料をパラパラと撒くだけとの事だった。
ナニコレ珍百景?
こんなんでいいの?
少々怪しいが、なにせ専門業者が使ってるくらいだから効果もあるんだろう。
その飼料の名は【ムックリワーク】
ハァ?モッコリワーク?
何その妖艶なネーミング!
この商品の効果は分からないが、そのネーミングセンスのトホホさに惹かれてしまうオッサンなのでした。
早速、いつものアマゾンでモッコリじゃなくてムックリワークを調べてみると、扱っているではないですか!?
しかも安い!
さすがミジンコプロが使ってるだけあって15kg入りとかあるんだけど、一体どんな広大な池でミジンコ繁殖やってるんだか…
オッサンとしてはその効果はまだ信用してないので、まずはお試しで100g入りをチョイス。
100gっていっても、ドライイーストは60g入りで2年間も使ったんだから100gだって何年も持つハズだ!
早く来ないかな~、モッコリワーク。
数日後、ポストにいつの間にか投函されていた。
100gって言っても結構入ってるよ!
裏側には小さじスプーンも付属
取説もあるが、老眼には厳しい小文字
↑ミジンコって共食いするんだ!?知らなかった。
らしい。
ムックリワークの原料は、日本海産紅ズワイガニ殻や米ぬかなどから出来ているようだ。
気になったのが、本品はミジンコのエサ(植物プランクトン)を発生させることで、ミジンコの繁殖を促進させます。環境によりますが、水質が出来上がるまで約一週間程度かかります。のくだり。
ん?つまりミジンコはこのムックリを食べるのではなく、発生した植物プランクトンを食べるということなのか。
ドライイーストはミジンコが直接食べるエサである反面、このムックリは、ムックリで植物プランクトン増える→それをミジンコ食べる→ミジンコ増えるという工程らしい。
もっと気になったのは約一週間程度かかりますだが、オッサンちのミジンコはそんなに待てるのか?
もう既に絶食してから数日は経っているので、環境が整う前に全滅しないかが心配だった。
早くムックリを投入せねば!
現場に赴き、まずはムックリを入れる容器に入れ替える。
さすがに100gを持ち歩くというのも気がひけるので、少量に小分けする。
入れる容器は懐かしのカメラのフィルムケース。
まだアナログフィルムだった頃の名残りなんだけど、このケースって優れものなのでいくつかとってある。
このケースって何に使うか知らない人もいるんだろうな
開けてニオイを嗅いでみると、木を削ったおが屑みたいな香りがする。
見た目も感触もおが屑で、木の香りが好きなオッサンには好印象。
「おが屑」と言われれば信じるくらいおが屑
フィルムケースに小分けする
取扱説明書には水面に少量ふりかけて下さい。水面に浮遊しますが、水を含むと沈みます。とあったが、少しでも早く植物プランクトンを発生させるためドライイースト同様に水に溶かす作戦にする。
60cm水槽で1週間に1~2回、耳かき一杯程度の量でいいらしい。
たぶん付属のスプーンがそれくらいの量なんだろうけど、今まで使っていた某セブンイレブンのコーヒーマドラーとほぼ同じくらいの量だったので、マドラーを使うことにする。
何となく今までのマドラーを使う
さすがに耳かき一杯では量が足りんだろうから、ドライイースト同様に4杯分入れてみた。
取説には「過剰に使用すると水質に悪影響を及ぼす場合があります」とあったが、こちとら急いどるんじゃ~!
マドラー4杯分を
水の入った容器に入れてシャカシャカ
投入する
すると、水面に大量の白い粉みたいなのが浮いてきた。
何コレ?っと思ったが、たぶんコレがカニ殻を砕いたやつなんだろうと思う。
カニの甲羅かな?
さぁ、モッコリの効果は如何に!!
それから一週間が経過。
そろそろムックリワークの評価をしても良い頃だろう。
ミジンコの湧きは、ドライイーストに負けず劣らずといったところ。
ただ、最初の爆発力はドライイーストの方が上だと思います。
ミジンコの湧き加減はどちらも同じくらいかな
この原因として考えられるのは、ドライイーストはミジンコが直接食べるエサだけど、ムックリは植物プランクトンを増やすことによってミジンコを増やすというワンクッション方式だからだと思う。
餌やりの手間は、ムックリは一週間に1~2回程度で済むけど、ドライイーストはほぼ毎日。
ドライイーストは水に溶かしてからミジンコ水槽に投入するし、投入すると水槽全体が白っぽく濁るので見てくれはキレイとは言い難い。
片やムックリは水面にパラパラと撒くだけだし、最初は水面に浮遊し、徐々に沈殿してゆく様は十分鑑賞に耐えられるだろう。
オッサンはメダカの活餌としてミジンコ繁殖をしているので、ミジンコを増やす方向で飼ってるんだけど、観賞用として飼育している方はムックリの方が良さそうだ。
ドライイーストの方がオッサンの目的に合っているんだろうけど、2020年はドライイーストが手に入らない限定措置としてムックリワークに頑張ってもらうしかない。
なにせ100gも入ってるし、そもそもがそんな大量に消費する必要もないもんだから全然減りそうもない。
しかし、もう6月なのでミジンコ繁殖の時期も終わりに近づいている。
ホント2ヶ月くらいなんだよな~ミジンコが爆殖するのって。
もっと長期間増え続けてくれんかな…
ムックリワークを手に入れた矢先、近所のスーパーで久しぶりにドライイーストが販売されていた。
こんなもんだよ人生は…