2023年4月1日。
2023年初のビシアジ釣りに行ってきました。
釣り場:東京湾【走水沖→観音崎沖】
天気:晴れ
釣行時間:7時30分(潮位:110cmほぼ干潮)~13時00分くらい(潮位:123cmほぼ満潮)若潮
釣果:マアジ6匹(32cm~37cm)
ロッド:ダイワ リーディング82H190
リール:ダイワ ハイパータナコン400FBe
ライン:PE4号
ハリス:フロロ4号
ハリ:ムツ11号(三本針)
エサ:アカタン&エサダマ
アンドンビシ130号の天秤仕掛け
昨季のハゼ釣りは2023年の2月初旬まで粘った。
そこまで粘るのもなんだけど、中には今現在も粘り続けているハゼ師もいるらしい。
通常ならもう釣れないハズなんだけど、昨今の温暖化の影響なのか、こんな時期でもハゼが釣れないこともないらしい。
そんなド根性な釣り師とは対極なガッツゼロのオッサンは、ハゼが釣れなきゃ~さっさと諦め、釣りをやらない冬眠に突入。
とは言え、せっかくの休日も釣りでもやらなきゃ~、なにもやることがない…
惰眠をむさぼり、モサ~っと残り少ない余生を無為に過ごしていた。
そんな怠惰な日々を過ごしているうちに、いつの間にか桜も花咲き始めるSpring has come.
春という季節は人々が浮足立つ。
コレは人間のみならず、野生動物も昆虫も草花も、妙に活動的になるのが春。
寒く辛い冬が過ぎた開放感と、多くの動物にとっては繁殖期でもあるこの季節はいつになく活動的になる。
オッサンも、もうモウロクしてるので繁殖活動は打ち止めなんだけど、やはり暖かくなってくるとソワソワ落ち着かず、手持ち無沙汰になってくる。
まぁオッサンのみならず、世間一般、皆がそうなるようで…
しばらくぶりにハゼ釣り仲間のH2氏に連絡をとってみると、「アジ釣り行こうよ!」とのお誘い。
どうやらH2氏も同じ心持ちだったらしい。
オッサンもふたつ返事で快諾し、早速アジ釣りの準備に取り掛かる。
準備って言っても、ホコリを被った釣具を引っ張り出し、ハリスを作るくらいなもんだ。
オッサンのは全長2mの3本針と一般的なカタチだけど、ハリスの太さが5号とか4号でアジ釣りにしては太い。
コレは以前、H2氏が3号ハリスを使ってたらラインブレイクでバラシまくったらしく、その対策として太めのハリスを使うようになった。
H2氏曰く「今考えると、アレはマダイとかクロダイだったカモね~」
アジ程度なら市販の3号ハリスの仕掛けで十分だろうけど、オッサンが行く横須賀の走水あたりの釣り場では、30cm以上とかの大アジもよく上がるし、そんなのが一荷で掛かれば3号じゃ~心もとない。
市販の仕掛けだと3号までしか見たことないから、それ以上の太さともなれば自分で作るしかない。
今回は、H2氏のは5号ハリスで、オッサンのは4号で製作。
3本針で二人分の製作ともなればそこそこの手間だし、ハリスが太いから緩まないようにしっかり締め込まなければならない。
だもんで結構な労力なんだけど、「40cmのギガアジがいっぺんに3匹掛かったら、この太さでも大丈夫かな~?困っちゃうな~♪」っと釣り人特有のお花畑思考で製作は進行する。
ハリスが太いとアタリが遠のく、と言われたり言われなかったりするが、オッサンの拙い経験上、別にそんな事は無い気がする。
アジ釣りは棚取り命なので、それさえ間違わなければ、太いだの細いだのは影響はないと思うし、多少はスキルでカバーすれば良いじゃん!?
っと、ノースキル・ノーマネー・ノーフューチャーなクセに頭の中では大漁苑なオッサン。
まぁ、釣りする前の釣り人とはこんなモンである。
当日5時にH2氏が迎えに来てくれた。
もう暖かい時期なので、こんな時間でも空は明るくなってきている。
釣り人は早朝から活動するのが当たり前の当然だけど、いくら釣れるからとは言え、オッサンは暗いうちからの活動が苦手だ。
なので、黎明時間が早くなるこれからの時期の釣りはありがたい。
向かうは、アジ釣りの定宿である横須賀の新安浦港『長谷川丸』さん。
そこまで行かずとも、東京湾では多くの船宿でアジ釣り船が出ているが、やはり釣りをするなら良型・大型を狙いたいのが釣り人の性(さが)。
となれば、大型のブランドアジが狙える海域『走水(はしりみず)』が間違いないだろうて。
走水近海は大アジ釣りのメッカだから、東京湾中からアジ釣り船が集結してくる。
なにも横須賀まで来ずとも、自宅の近くの船宿でいいじゃん!と思われるかもしんまい。
んがしかし、オッサンの経験上、ポイント近くの船宿の方がより良い釣果が期待できる。
やはり地元の船宿の方が、その日その時の状況に応じて細かく対応してくれるし、ポイントも近いから、より長時間の釣りが楽しめる。
遠くの船宿から乗り込んで、1時間の大移動なんてやってられんわな~
っというわけで、横須賀まで車でやって来たんだけど、ある異変に気づく。
船宿の駐車場に停まっている客の車が妙に少ない。
「アレ?皆さん、これから来るのかな?まぁ、空いてていいや!」とこの時は呑気に考えていたが、後にこの理由を思い知らされることになる。
受付を済ませ、早速乗り込んで釣りの準備。
長谷川丸さんは大型船が三隻体制
オッサンの席は右舷ミヨシから2番目
光の速さで釣りの準備完了。
アジ釣り当初の頃はモタモタしていたが、今現在は手慣れたもんである。
人間日々成長だ!
オッサンのコックピットはこんな感じ
この中でオッサンの自前は、天秤と自作のマグネットボードだけ。
あとは全て釣り仲間からタダで頂いたモノ達だ。
「もう沖釣りはやらないから…」という理由でもらったんだけど、電動リール、ロッド、ロッドキーパー、ビシetc…、こんな豪華なセットをくれるなんて。
コレもひとえにオッサンの人徳、人望、お人柄ゆえなんだけど、『タダより怖いものはない』という格言がある通り、その後のアフターケアは大事である。
テキトーにお礼はしといたんだけど、まぁ、相手もオッサンには何も期待していないだろうて。
餌は船宿支給の赤タンの他、これももらいモンのエサダマを持ってきた。
使えるもんは使える時に使っておかないとね!
今回はスペシャル餌としてアオイソメも持って来ようと思ったんだけど、H2氏曰く「ゲストでカサゴとか鯛を狙うならともかく、アジ一択ならいらないよ!」だそうな。
ガッテン!ガッテン!
コマセは船宿から支給のイワシミンチ。
コレをひたすら撒き続けるのがビシアジ釣りだが、やはり臭いがね~
この芳醇な香りやらシミが着ているレインスーツにこびり付くもんだから、オッサンはアジ釣りの時は動きやすくて軽いレインスーツは着ないようにしている。
よく漁師が着ている、拭くだけでお手入れ簡単な分厚くて重たいビニールみたいなレインスーツを着用。
でも動きづらいんだよね~
まぁ、ビシアジ釣りは基本的に船下に落とすだけだからいいんだども…
この臭いだからこそアジが寄ってくるのは分かるが…
準備完了にてブレックファースト。
本日はショート船なので短期決戦。
釣りが始まったら飯食っとる暇なんぞはない!
オッサンの朝飯なんぞはこんな程度だ
定刻通り7時過ぎに河岸払い。
ゆっくり目的のポイントへ
ここらの近所のポイントだろうて…と思ってたんだけど、結構走るな~。
どこまで行くんだろ?
本日はポカポカ陽気でお日柄も良く、波も穏やかな釣り日和。
H2氏は「今日は良い日だね~!たくさん釣れそうだ!」とポジティブシンキングMAXなのとは対極に、オッサンは一抹の不安を抱いていた。
『釣りする人間側に都合の良い日は、釣れないことが多い…』
コレはオッサンの拙い経験からの愚見である。
できればこんな釣りやすい日に大漁苑を期待したいんだけど、今までのオッサンの苦い経験がネガティブ方向に導こうとする。
”ど~にも嫌な胸騒ぎがする…”
とは言え、昨日までの船宿の釣果は絶好釣続きなので、オッサンのただの気苦労と思いたい。
港を出てから20分ほどでポイントに到着。
ここら辺はいつもタチウオ釣りの大船団で、その周りにビシアジ釣り船がいるはずなんだけど、今日は空いてるね~
今日はイヤに釣り船が少ないな…
船が停止し、いよいよ本日の釣りが始まる。
三本針の一番下の針にエサダマを2つ通して、あとの針にはアカタンを付けてみる。
「55mで底から2~3mです。始めてください!」
船長の合図でスルスル落としてみると、潮はほとんど動いてないようで、ほぼ垂直に落ちて素直に着底する。
この状況なら釣りやすいが、問題はアジが喰ってくるかどうか?
まずは定石通り、1m巻いてコマセを小さくクイックに4回シャクリ→もう1m巻いて同じように2回シャクリ→50cm巻いてアタリを待つ。
これがオッサンの通常のシャクリパターン。
このシャクリって釣り人によって結構違うんだけど、釣れればいいんだから別にど~でもいい。
とにかく大事なのは棚取りを間違えないことだけだ!
30秒ほど待つがアタリがないので、もう一度着底させてオッサンシャクリ。
3回着底させて何も無ければ、コマセ補充のために一度回収するが、電動リールなので楽ちんだ。
とりあえず一回目の投入は空振りだったが、まずはコマセを撒いてアジを寄せるのがお仕事。
コマセ撒きは船中みんなの共同作業なので、とにかく釣り始めはコマセをバラ撒きまくる。
大抵は2~3回めの投入で船中でアジが上がり始めるんだけど、本日はまだ誰も釣れていない。
ん~?コレはちょっと厳しいのかな?
まぁ、本日は若潮で潮が動かないから、アジの活性が多少低いかもしんまい。
最初のポイントで40分ほどやってたんだけど、船中な~んも釣れなかったので移動。
まぁ、最初のポイントは外れだったかな…
この時まではまだ希望があった。
お次で挽回じゃ!
次のポイントでもパッとせず、一時間が過ぎた頃にやっとオッサンの竿先に生命反応が!?
ス~っとロッドを上げて軽くフッキングさせてから、電気的リールを巻いてみる。
何かしらが掛かっているようだけど、ど~にもアジの反応ではない。
なんだろ?コレ?
疑問を抱きながら水面に姿を見せたのは小さなムシガレイ君。
なんだよ~カレイかよ…っと思ったんだけど、コイツにはなんか違和感がある。
一般的に『左ヒラメに右カレイ』と言いますが、このカレイ君は左向き。
数は少ないけど左カレイもいるようで、こんな釣れない日に釣れてきてしまう変な奴だった。
小さくて食うところも無いし不気味だから、もちろんリリース。
その後もコマセを撒いても撒いても全く生命反応なし!
棚を間違ってるのかな?と、早潮時みたいに着底から50cm上げてからのコマセワークバージョンやら、25cmずつ上げてはコマセの細かく探りバージョン、果ては底から5mまで探ったりといろいろ試してみたが、何をやってもアタリが無い…
既に釣り開始から90分を過ぎていたにも関わらず、まさかの坊主!
オッサンの悪い予感は的中してしまったようで…
最初はイージー・ゴーイングだったお隣りのH2氏も、メランコリー(byサイダーガール)な表情である。
余談だが、『メランコリー』のタイトルソングも「サイダーガール」の方は爽やかすぎるな!
『変幻自在の炭酸系ロックバンド』という触れ込みは分かるようで分からんが、何かキッカケがあれば売れそうな気がするので、頑張って欲しいものだ。
同じ『メランコリー』でも、「梓みちよ」のちょっとかすれたボーカルの方が、しっとりアダルトでメランコリックなのである。
そんな『アジ釣りの梓みちよ』ことH2氏も、アタリは全く無くて、既に撃沈気分。
恐ろしいことに、本日の一匹目が上がったのは2時間が経過した頃だった。
いつからなのか、オッサンの中で釣れない時は下を探ると吉という謎のテクニックがあって、釣れないもんだから底から2m足らずでボケ~っとしていた時だった。
ツンツン!と竿先を上下に揺らす間違いなくアジのアタリ!
”やっと来た!”
ロッドをゆ~っくりと立てて針掛かりを確実にさせてから、いつもよりもゆっくり目に巻き始める。
この時は水深が60m以上あったので、チンタラり巻いてるとなかなか上がってこないんだけど、本日は特に貴重なアジなので焦らない、焦らない。
時おり、ギュンギュンと引くので巻くスピードを緩めたりしながら大事に取り込む。
けっこう引くから型は良さそうだ!
上がってきたのはナイスサイズの黄金アジ。
やっと釣れたよ~!!
やっとボウズ逃れでホッとするオッサン。
同じようなタイミングでH2氏も釣れて、少し生き返ったようだ。
すぐに二匹目も上がってくる。
やはり2mでアタって来て、本日はココがアタリ棚のようだった。
沈黙していた船中もチラホラ釣れていて、暗雲垂れ込めていた船中にも光明が差してくる。
しかし、あとが続かず…、再び重い空気に包まれる。
本っ当~に忘れた頃にポツ…と釣れる程度で、アジはいずこ?といった感じ。
船長の操船にも焦りの色が見え始めている。
水深50m~70mくらいでいろいろ探るんだけど、どのポイントも手応えはほとんど無し!
ひとつのポイントでしばらく粘るから、魚探にはアジの魚影が見えているんだろうけど。
考える事は皆同じで、動く先動く先、同じような船宿のアジ船がいるんだけど、どの船を眺めてもほとんどアジが上がってない。
「うわ~、厳しいな…」
せめてもの慰めは、アジが上がってくればナイスサイズということのみ。
本日の最大サイズ37cm
本日は若潮で潮が動きそうもないから、大逆転は期待できずに既に後半は諦めムード。
最後は、ホンの僅かなアタリで電動リールのスイッチ・オン!なんだけど、どうみてもアジではない。
上がってきたのは、おもちゃみたいに小さくて派手な色のカサゴとオキトラギスが一荷で上がってきた。
本当におもちゃみたいな魚達
このトイザらス・フィッシュを最後に本日のアジ釣り終了…
5時間半ほどでわずか6匹…
今までのアジ釣りで一番の貧果。
H2氏に至っては4匹ともう絶望状態だった。
せめてもの救いが、全て30cmオーバーばかりだったけど、それでもねぇ~…
ひぇ~、わずか6匹…
本日は4月1日のエイプリルフール。
「この釣果は嘘だと言ってくれ~!」っと横須賀の海に懇願するが、コレは間違いなく現実なのである。
船長に「本日の敗因は何ですか?」と野暮な問いかけをするオッサン。
すると「アジの8割が突然絶滅したような状態…」とウェットに富んだナイスレスポンスな船長。
本日はそれくらいアジが反応しなかったんだろう。
本日は「陽気が良い日は釣れない」というオッサンの格言の通りとなったのだが、免疫があったオッサンとは真逆に、釣れると期待しまくっていたH2氏はというと…
「こんなに釣れなかったのは長いアジ釣り人生で初めてだよ!もうショックだよ!!」と完全にグロッキーだった。
「あしたのジョー」最終話最終コマのように真っ白にうなだれるH2氏。
矢吹丈は激しく燃えて灰になったのとは裏腹に、H2氏に至っては燻り続けて灰になったやるせなさ…
あまりにショッキングで、帰りの運転もオッサンが交代するくらいのホセ・メンドーサ状態だった。
ど~りで今朝は、船宿の駐車場に釣り客の車が少ないわけだ…
オッサンみたいに「とりあえず、雨が降ってなきゃ~いいや!」という安易なノリではなく、ほとんどの釣り師が、潮の塩梅を読みながら「今日はダメだ…」と見切りを付けたのだろうて。
まだ4月初めなのに日焼けするくらいの日差しだったからか、まだ暑さに慣れていない身体がダルかった。
しかし、この疲労の理由はソレだけではないだろう。
釣れない釣りほどつまらなく、無駄に疲れるものもない。
たった6匹だったもんだから、アジの捌きも光の速さで終了。
型が良かったから思ったよりもボリュームがあって、『なめろう』と『つみれ汁』くらいのおかずにはなった。
その後、船宿の釣果を眺めていると、あれだけ調子が良かったアジ釣りも、この日を境にアジ釣りは激渋の日が多くなった。
どうやら底の日に行ってしまったらしい…
アジの旬は6月~8月くらいだし、”のっこみ”も5月から始まるらしい。
帰りの車中で絶対リベンジ!を誓うオッサン二匹。
次回は失敗は許されないので、毎日のように釣果&潮汐とにらめっこしながらチャンスを伺うオッサンなのでした。