2017年のテナガエビ釣りシーズンから「竿しば釣具店」オリジナルの十字天秤を使っています。
竿しば釣具店製作・販売の十字天秤
購入した時はまだ半信半疑だったので、予備を含めて2つだけ購入しました。
テナガエビを実釣してみると・・・これがまた釣れるんだな!
この十字天秤は”根掛かりしづらい仕掛け”という触れ込みですが、オッサンの怪しい釣り方ではいつなんどきロストするかもしれません。
根掛かりでロストしたら結構ショックだし、販売元の「竿しば釣具店」は新小岩にあるのでオッサンちから気軽に行ける距離でもない。
だもんで気軽に「チョット買ってくらぁ!」という訳にもいかない。
購入した時にお店の女将さんが「器用な人は自作するのよ!」というコメントを思い出し、「んだば!自作してみるべ!」とやってみることにしました。
材料はホームセンターに行けば手に入りそうなものばかりです。
真ちゅう丸棒:メインの心棒になる。オリジナルは直径2.5mmなんだけれどホームセンターには2mmとか3mmといったキリの良い丸棒しか売っていないので3mmを購入しました。
ステンレスワイヤーロープ:直径1mmのステンレス製。アームのパーツになる。
真ちゅう線:直径0.9mmの真ちゅう製の針金。ハリスやスナップを通すための輪っかを作る。
真ちゅう丸棒の写真は撮るのを忘れた
ハンダゴテセット:各パーツはハンダで付けます。ちなみに今回使用したハンダは板金用の直径1.6mmと促進剤として板金用フラックスを使いました。
子供のハンダゴテだが、ほぼオッサン専用になっている
用途に合ったハンダを使わないとしっかり付かないことが多い
この他に真ちゅう丸棒に穴を開けるドリルが必要ですが、オッサンは会社のボール盤(穴をあける機械)を使いました。
穴をあける機械がない場合は、ピンバイス(細い穴を手動であける器具)で頑張るしかないかな。
あとは心棒をカットするものとかペンチとかそこら辺かな。
真ちゅうは比較的柔らかい素材だから、頑張ればカットとか穴あけはイケルと思う。
ではさっそく製作していきます。
まずはメイン材料の真ちゅう丸棒をカットするのですが、十字天秤仕掛けは重量とウキのバランスが肝なので正確に算出。
目指す重量はオリジナルと同じ5gにしたいので、オリジナル天秤の直径2.5mmの心棒の重量を直径3mmの心棒に置き換えた場合は、どれくらいの長さにカットすれば良いのか?
オッサンのスーパーコンピューターで算出した結果、約8cmとアバウトな数値をたたき出した。
という訳で8cmにカットしました。
とりあえず2本だけカット
次に一番気を使う穴あけですが、ハテ?どの位置にあけるべきか?
オリジナル天秤は下から8cmのところにアームが付いていたから、同じ箇所となると上から1cmのところに穴を開けることなる。
直径1.5mmのドリルキリを使うが、老眼にはキツイ細かさである。
3mmの丸棒の真ん中に穴をあけるのは神経を使う
なんとか真ん中に穴があきました
お次はパーツ作り。
ワイヤーロープアームの先端にハリスを付ける輪っかと心棒のトップにスナップを付ける輪っかを作ります。
ラジオペンチでクルン!とやれば・・・
すぐに完成。真ちゅうは加工しやすい
こんな感じ。小さい輪っかはハリス用。大きい輪っかはスナップ用
アームとなるステンレスワイヤーロープを15cmの長さにカットする。
1mmと細いからペンチで簡単に切れる
さて、いよいよハンダ付け作業に入ります。
まずはハンダを付けるところにフラックスを塗布します。
フラックスを使うとハンダがしっかり付くのでやはり使うべきでしょう。
ハンダ付け不良が原因で釣り上げたエビがポロリ、もしくは仕掛けごとポロリというマンガ的な事態は避けたいところだ。
ちなみにフラックスは「強酸性」なので出来る限り触らないようにしてください。
”警告”には「絶対に飲み込まないこと。生命に重大な危険を及ぼします」と明記してある。
飲む人はいないと思うけれど、とにかく危険な液体であるので取扱いは要注意です。
次にアームに輪っかを片方だけ付けたら心棒の穴に通します。
できる限り触らないように慎重に作業する
アッという間にハンダ付け完了
勢いで輪っかを両方付けちゃうと穴に通りませんよ!って当たり前だけど、オッサンがうっかりコレをやってしまったのは内緒である。
心棒とアームのハンダ付け時には固定しないとクルクルと動くので簡易的にテープで固定する。
クルクル動くとイライラするぜ!
アッという間にハンダ付け完了!その2
反対側のハリス用輪っかを付けたら、最後にスナップ用の輪っかを心棒のてっぺんに付ける。
この部分のハンダ付けが手こずった
アッという間に・・・ってもういいか!
重量もオリジナル天秤と同じ5g。
ゴテゴテと汚いハンダ付けしたから重量が変わるかと思ったけれど、大丈夫で良かった
左が購入したオリジナル天秤。右が今回自作した天秤
オッサンはハンダ付けは下手っぴなんだけれど、普通にハンダ付けできる方は簡単にこの天秤を作れると思います。
実際にやってみるとけっこう簡単に製作できました。
まぁ見てくれはオリジナルに及ばないけど、同じように釣れると思う。たぶん・・・(っていうか釣れてくれ〜)
恐らく穴あけが作業をする上で一番のネックになるはずだから、その場合は無理に穴をあけずに、心棒とアームをハンダ付けすれば全然問題ないと思いますよ。
ぜひお試しあれ〜
勢い余ってもうひと工夫。
名付けて「Cubic Cross(キュービッククロス)天秤」
別に名付けなくて良いんだけど、せっかく作ったもんで・・・
真上から見ても十字
4本バリの立体型十字天秤ですが、ど〜なんだコレ!?
製作している最中は「すげ〜いいんじゃね?コレ」って思ってたんだけれど、完成してみると「なんだこれ?」である。
十字天秤に2つのエサを付けるのさえ面倒くさいのに、4つもエサを付けてられるのか?
そもそもこんな大きい仕掛けを入れるポイントがあるのか?
もう完全にアホの仕掛けである。
いままでの傾向からして、ゴテゴテした自作仕掛けって一発で終わるんだよね〜
まぁいい、多摩川のモクズになっていただきましょう!
試しに「Cubic Cross」をググってみると、「モーニング娘。」の元メンバーを中心に結成された音楽ユニットバンドで2003年に解散したらしい情報が・・・
オッサン的には、スペインのサグラダ・ファミリアでお馴染みの建築家「アントニオ・ガウディ」がよく立体十字を使うので、それにちなんで「Cubic Cross」にしたんだけれど、たかがテナガエビ用天秤に横文字を使うのも大げさである。
という訳で「Cubic Cross」改め「モー娘。天秤」になりました。
果たしてモー娘。天秤の実力はいかに!?