材料が揃ったら早速作り始めます。
今回制作するタコエギ天秤のサイズは以下の通りです。
それほど大きいものではないな
まずはステンレス材をカットします。
一本の半分25cmでカットします。
今回はタコエギ天秤ひとつで25cmを余すことなく使います。
25cmでカット
1.4mmなのでペンチで簡単に切れる
それをさらに17cmでカット
17cmでカット
17cmのパーツが天秤のアーム部、残りの8cmが芯材になります。
まずはアーム部の製作から
17cmの半分8.5cmで完全に二つ折りにします。
1.4mmなので焼なまし無しで作業します。※焼なましとは…熱を入れて柔らかくし、加工しやすくする様
細いから楽チン!って程でもないけど…
できる限り完全に折り曲げます
こんな感じかな
次は今曲げた箇所から2cmの所で直角に曲げます。
2cmの所で直角に。二本いっぺんに曲げるから少々力が必要
こんな感じ
次はもう一つのパーツ、芯材の真ん中4cmのところに印を付けます。
とりあえず芯材の準備はこれだけ。
次はいよいよハンダ付け作業です。
ちなみにオッサンの場合は、ステンレス材をハンダ付けする時の設定温度は370℃にしてます。
温度調整はかなり大事
この工程で目指す作業はコレ↓
まずは仮止めでOK
ここで例のなんちゃってバイス登場
期待してるぞ!50円!
アーム部をバイスに固定したら、アームの曲がり部と先程印した4cmの箇所が合うように芯材を当てて、ステンレス用のフラックスを塗布します。
フラックスは忘れずに!
ハンダ付けする場合は全てフラックスを塗布してからハンダ付け作業をしてください。コレを怠ると不完全なハンダ付けになりますよ!
フラックスは強酸性なので取扱い注意
オッサンが使っているこて先だと、こて先にハンダが乗っかるので片手を材料の押さえに使えるからとっても便利。
このカタチはハンダが乗っかるから作業が楽チン
ハンダが乗ったこて先をハンダ箇所に当てて約5秒そのままにしているとバッチリにハンダ付けされる。
フラックスが「ジュ〜!」っと蒸発して有毒ガス発生!
この時点では仮止めで良いので、一ヶ所ハンダ付けするだけで十分です。
こんな感じに仮止めできればOK
次に軟質ステンレス線登場。
ハンダ付け部が冷めたらステンレス線をテンションを掛けながらキツめに巻いていきます。
この時、線と線の隙間は1〜1.5mm程あけて巻きます。
この隙間にハンダが流し込まれていきます
巻き終わり
ここから本格的なハンダ付け作業になります。
全方向、隙間なくハンダ付けしますが、かなりの温度になるので冷ましながら作業してください。
この作業如何で強度が決まるので丁寧に!
冷ましながらゆっくり丁寧に
ハンダ付け完了
次はスイベル等を入れるアイの加工
まずはアーム部のアイから作ります。
作業しやすいようにアーム部のステンレス材を広げます。
かなり力を入れるので、この時ハンダ付けの成否が判明します
先端から2cmの箇所で直角に曲げます。
曲げる方向はどちらでもいいと思うけど、万が一接合部に隙間ができてもエギが外れにくいようにアイの隙間は上向きにしました。
曲げる方向はどっちでもいいと思うけど、一応
自作の「チドリペンチ1号」で曲げてゆく。
アイを作る作業が一番力づくになる
スナップを入れて隙間を閉じる。
閉じる前にスナップを入れ忘れないように
これくらいの隙間ならハンダで埋まる
他のアイも同じように2cmの箇所で直角に曲げてから、アイを形作っていきます。
オモリ部のアイは作りづらいけど頑張ってくださいとしか言いようがない。
この部分は少しやりづらい
このオモリ部だけはスナップ付きスイベルを入れると熱収縮パイプが通らないので、大まかにアイのカタチが出来たらストップです。
先程ハンダ付けした部分に、補強とボロ隠しを兼ねた熱収縮パイプを入れます。
熱収縮パイプを必要な長さにカット
ハンダ付け部全体が隠れるように熱収縮パイプを入れたらライターで炙ります。
けっこう直火に当てても熔けないもんだ
炙り終わり。ステンレス線の凸凹が見えればOK
各アイにスイベル等を入れたら、カタチ的にはほぼ完成
各アイの隙間をハンダ付けでしっかり埋めます。
やっぱりここに隙間があると、スイベル等が外れたり引っ掛かったりと何かとトラブルの元になる。
ハンダごての性能ややり方にもよるんだろうけど、オッサンの場合はアイのハンダ付けは長めに10秒間じっくりとこてを当ててます。
キレイに隙間が埋まれば合格
最後は角度の調整をして仕上げになります。
グイグイやっても全然大丈夫。まぁ、ここで壊れたらマズイんだけど…
完成!
お疲れ様でした!
ちなみに今回2号に納品した分です。