2022年5月29日。
2022年夏シーズン最初のハゼ釣りに行ってきました。
釣り場:大井ふ頭中央海浜公園【夕やけなぎさ】
天気:晴れ
釣行時間:6時30分くらい(潮位:140cm下げ3分)〜
9時00分くらい(潮位:41cm下げ8分)大潮
水温:21℃
釣果:マハゼ50匹くらい(3cm〜8cm)※数える気にならず!
竿:2.0m(そよ風) 道糸:ナイロン0.8号 ハリス:ナイロン0.6号
ハリ:袖1号スレ オモリ:自作Fe(鉄)オモリ。1号相当の重さ
エサ:ベビーボイルホタテ
ハリス3cmの胴付ミャク釣り仕掛け
『初もの』:季節に先駆けて出る農作物や漁獲物などのさま。
古来より、日本では初ものは珍重され、縁起が良いとされている。
それ故なのかは知らんが、日本人は初もの好きな民族でもある。
「初カツオ」「初シャケ」「初ナス」「初キノコ」は初もの四天王と呼ばれている他、初競りのマグロをはじめ、松茸や高級フルーツなどは天文学的な値段で取引される。
また「初もの75日」ということわざにあるように、初ものを食べると寿命が75日間伸びるという都市伝説もあり、セレブなどは値段に糸目を付けずに買い漁っているとかいないとか…
しかし、この75日長生き説は実は死刑囚の話が由来だったりするらしい。
江戸時代には、死刑囚に対して「死ぬ前に食べたいものがあればそれを叶えてやる」という制度があったそうな。
死刑囚は少しでも長生きしようと企み、その時期に無かった食べ物を要求し、その初物が出るまで75日間多く長生きできたというお話。
こうなってくると「初もの75日」説のありがたみも眉唾な雰囲気を醸し出してくるのだが、縁起の良い話って何かと尾ひれがビラビラに付いて来るのがお決まりだ。
どんな世界や分野にも何の関係もない話を無理くりにこじつけて、利益を得ようとする輩がいるものだ。
特に『縁起もの』という宗教にも似た怪しい言葉は、目に見える確実なものではないくせに、何かと気になるもんだから格好の「エサ」になる。
雑誌の広告に登場する得体の知れない金色の仏像や七色の水晶玉などの幸運を呼ぶ怪しいアイテム達は、そんな縁起物を具現化した象徴とも言える存在だ。
「初もの」と似たような言葉で「旬」がある。
「旬」は、ある食材がほかの時期よりも新鮮でおいしい食べごろの時期という意味。
こちらの方は、お店にも多く出回るため値段も安く、確実に美味しい。
オッサンのような社会の底辺層は初ものには手が出ないのだが、旬はありがたい存在。
「やっぱり旬のものは違うよね!初ものなんて高いだけでロクなもんじゃねぇ〜や!!」
半分負け惜しみではあるんだけど、初ものよりは確実に美味しいのは間違いない。
供給側にしてみれば、初ものはご祝儀みたいなものらしい。
幸運に恵まれたごく僅かな生産者やソレを獲得した者だけが、多大な利益に預かれるもの。
しかし、旬になってしまうと利益は期待できなくて、豊作貧乏という言葉があるように、作っても作っても有り難みがない存在になることもある。
逆に需要側には、美味しいものが安く手に入るので、初ものよりも旬の方がありがたい。
需要と供給の悲しいアンバランス。
世の中はなかなか上手くいかないものである。
2022年もハゼ釣りの季節がやってまいりました。
オッサンのハゼ釣りは例年は6月に入ってからなんだけど、各種情報筋から「もう入れ喰いだよ!」「100匹のノルマ達成した!」と景気の良い話が腰の重いオッサンの尻を叩いてくる。
となれば、オッサンも嫌いな口ではないので、ご相伴にあずかっちゃおっかな〜!っと本日のハゼ開幕となりました。
天気予報によれば、本日の東京地方は気温が31℃と、今年一番の暑さとなるらしい。
これは確実にハゼ釣れるんじゃね?
オッサンには珍しく、射幸心にも似たやる気がワシャワシャと鎌首をもたげる。
問題は水に立ち込むかどうか?である。
いくら今年一番の暑さとはいうものの、たかが31℃である。
近年は、35℃以上の猛暑日なんて珍しくもない。
それに比べれば31℃なんて涼しいくらいだ。
しかも早朝なので朝はそれなりに冷えるし、いくら東京湾奥の運河とはいえ、まだ水も冷たいハズだ。
なので、立ち込み前提の短パン&サンダルスタイルは時期尚早だろうから、長靴を履くべきだろうか?
そして、この釣りスタイルの違いにより、使用する竿の長さも変わる。
立ち込むなら2m程度の長さで良いが、長靴スタイルなら3.6mの竿を使うことになるだろうて…
しかし、この時期のハゼはサイズは全く期待できないから、赤ちゃんハゼの極小のアタリを取るには短竿じゃないと話にならんだろうて…
いやしかし、短竿使うなら立ち込まないとハゼのいるポイントに届かんぞ…
もう悩むのも面倒臭かったので、2mと3.6mの両方をご用意。
んで問題の服装は、玉砕覚悟の立ち込みスタイルにての出撃。
案の定、愛車を漕ぎ始めると寒ぃ〜!
上半身は暖かく出来るが、下半身は短パンに裸足サンダルなので冷えまくる。
10回ほど漕いだところで立ち込みスタイルを後悔したが、今さら引き返すのもまた面倒くさいので、そのまま突撃。
現場に到着する頃にはオッサンの下半身は冷え切っていて、チン○はタニシのようにしぼんでいた。
懐かしのハゼ釣り場が見えてくるが、2022年は【はぜつき磯】側は工事をしているので誰もハゼ釣り人はいない。
そもそも、まだ5月のこの時期にハゼ釣りに来るもの好きもいないだろうて。
誰もいないハゼ釣り場
当然ながらコチラ側からは侵入できない。
バリケードで通せんぼ!
メインゲートからも入れないので、侵入口はトイレから。
メインゲートも入れない
なのでトイレから侵入!
一見するとトイレからも入れないように見えるけど、バリケードの突き当りの脇からアプローチ可能です。
脇から入れます
やって来た本日の釣り場【夕やけなぎさ】
もの好きなハゼ釣り人が7〜8人くらいいて、何人かは知っている釣り師だった。
釣り人がいないのは釣れないから?
潮が引いてれば運河沿いを歩いて【はぜつき磯】側にアプローチ出来るが、潮が高いと近寄れない。
陸路から【はぜつき磯】側へは行けません
懐かしい顔ぶれにサツを交わしていると、さっそく頂きもの。
がんばるみんなへ!ホップステップエスカップ!!というコピーもどうなんだか…
ブレックファーストも食べずに栄養ドリンクでブーストしたので、オッサンのタニシも復活!というノリは好きではないが、とにかくやる気が出た。
んで釣りの準備をば。
まずはエサのボイルベビーホタテなんだけど、昨日冷凍庫をゴソゴソやってたら去年もののホタテが出てきやがって、コイツを使わざるをえない。
昨年もののホタテ(しかも使いかけって…)
解凍は水に浸けるのが最速
解凍ルビー中に仕掛けの準備。
本日は開幕戦を祝しまして、愛竿の「そよ風」
竿が繊細なので、小ハゼの僅かなアタリも分かると思う。
この竿でアタリが取れなきゃ、しゃ〜ない
仕掛けはいつもの胴付き仕掛けなんだけど、単純すぎて進化のしようがない。
これ以上進化しないのかな?
仕掛けの準備完了にて水温の検査しま〜す。
仕掛けの先に水温計を付けて適当に投げておくんだけど、根掛かりして水温計をロストしないかヒヤヒヤだった。
水温は21℃だったが、この水温がハゼが釣れる温度なのかは分からじ。
これから統計をとっていくから今後に期待!
21℃って釣れるのかな?
エサも解凍できたしで、いよいよ2022年のハゼ釣り開始です。
まだ目が慣れてないので水中の様子がイマイチ分からんが、オッサンが水辺に近づくとサ〜っとハゼが逃げてゆくので、とりまいるらしい。
まだハゼが小さいので、ホタテの貝柱繊維を数本引っ掛ける程度で投入。
開幕の初投入なのでス〜っと軟着陸なんてできなくて、ドスン!と着底。
アタリがないのでスンスンと誘いを入れようとするが、これまた全然できなくて、2cmエサをズラすつもりがズズ〜っと5cmばかり動いてしまう。
これじゃ〜ハゼが散っちゃうよね!
「こんなに下手だったかな?」
自分の不甲斐なさと、加齢による感覚の鈍臭さに軽い失望を覚える。
適当に入れ直したりするんだけど、全然アタリがないぞ!?
角度を変えて、手当たり次第落とすんだけど生命反応が無いんですけど…
隣りのH2氏は「アタるんだけど針に掛からないね〜」と言ってるが、オッサンにはアタリすら無いんですが…
「コッチでやりなよ!」と言ってくれるが、H2氏がせっかくハゼを寄せてハゼスポットを作ったハズなので、それを横取りするのも申し訳ない。
しばらくするとやっとアタリが来るが、やはりエサを突いてくるだけで針に掛からない。
このアタリ方からすると、数cm程度の赤ちゃんハゼがエサの端っこをついばんでるだけ。
ハゼのいる場所が分かったので、ハゼのホットスポットを作ってみたんだけど、さっきから全然掛からない。
赤ちゃんハゼの集団の中で少しだけ大きめのハゼが掛かるのを期待してるんだけど、ソレが全然来ない。
んでやっと掛けた!と思ったらコイツだった。
いつでもどこでも元気だね!
オマエはテナガエビ釣りで散々相手してやっただろうがぁ!
目が慣れてきたので水中のハゼが見えてくるが、そこそこの数のハゼがいるんだけど、針に掛かりそうなサイズのハゼが喰ってこない。
「ハ〜イ、おじいちゃんご飯ですよ〜」っと口先にエサをくっ付けてやってもプイ!とそっぽを向いてしまう。
「下手に出てればいい気になりやがって!!!っと石を投げたくなるが、喰ってこないんだから釣りにならん。
時おり、スン!と赤ちゃんハゼが喰ってくるんだけど、やはり掛からないよね〜
まぁ、掛けてもしょうがないんだけど、未だに一匹も釣れてないんだから気は焦るばかり。
こ、コレはマズイな…
釣り人が少ないからポイントは選びたい放題で、夕やけなぎさ全般を歩きながら何とか「初もの」を上げたいのですが思うようにならず…
そのまま一時間が経過し、オッサンのビクは未だに空っぽだ。
さすがにハゼ釣り初のボウズも覚悟。
まさかのコッチ側のお初!?は勘弁だが、『恥は人生の肥やし』と言うように、ボウズを経験して初めてひと皮向けるのかもしんまい。
しかし、オッサンの人生は肥やしの底なし沼みたいなもんなので、これ以上の肥やしはいらんのですが…
全然釣れないじゃんかよ〜!っとふて腐れモードになっている時だった。
針掛かりしたんだけど「けっ!またボダかよ!」と期待していなかったが、上がってきたのは正真正銘のマハゼだった!
やっとだよ〜!
やっと今年の初ものが釣れたよ〜〜〜!!
初ものありがとう〜!
サイズはお話しにならないんだけど、とにかく釣れて良かった良かった。
釣りあるあるなんだけど、最初の一匹が釣れると途端に釣れるようになる。
オッサンはスロースタータータイプなのでよくあるんだけど、とにかく最初の一匹目がとてつもなく遠い時がある。
んで、釣れると一気に釣れるようになる。
釣れるパターンを見つけるのか、時合いになったのか、単にやる気が出るのか…
ココからが勝負開始!
アレだけ針掛かりしなかったのが不思議に掛かりだす。
掛かる様になった要因はエサの付け方。
ホタテの貝柱繊維2本をクルクルと巻きながら針に掛けて団子状にすると、なんとなく針に掛かるようになった。
「そんなの最初から気づけよ!」って感じですが、面倒臭くてやらなかったんですよね〜
コレくらいのエサボリュームがハゼが喰ってくる最小限の大きさ
エササイズが大きいと喰ってくるんだけど針に掛からないし、逆に小さいと小ハゼでさえも喰ってこないし。
エサのサイズってその時々で微妙に違うから、その状況に合ったサイズを見つければ早く結果が出ます。
後はやっとハゼ釣りの感覚が戻ってきたからかな。
狙ったポイントの直径5cm以内に軟着陸させたり、オモリを半分くらい動かしたり、オモリを全く動かさずにエサをフワフワ揺らしたり…
やっと思い通りに仕掛けを動かすことが出来るようになってきました。
何も考えずに釣れる時は、こんなに細かい操作はしなくてもいいんだけど、釣れない時はとても繊細な操作が釣果を左右します。
4cmくらいの赤ちゃんハゼが多くて、こんなサイズはビクに入れないで丁寧に針を外して即リリース。
とりあえずは6cm以上をビクに入れてるんだけど、なかなか入るサイズが釣れないんだな〜
チョロチョロといるのが見えるんだけど、今日はコレくらいのサイズは全然エサに喰い付かないんだよね〜
本日の最大サイズ
8cmってところか
仲間の話では、昨日は最大15cmのハゼが上がったらしい。
こんな時期にそんなトンチンカンなサイズがいるのも驚きだが、ソレを釣り上げるの大したもんだ。
釣り船が通り過ぎると、ますますアタリが遠のいた。
針に掛かるのはビクに入らないのばかりで、その内にいかに小さいハゼを掛けるのか?がテーマになってきた。
赤ちゃんハゼを掛けるのに喜びを感じ始めるという、間違った方向に進んでいった。
コレが本日の最小で3cmくらい
本日は真夏日なのでジリジリとおひさまが照りつける。
まだ暑さに慣れていないので、ぶっ倒れる前に納竿。
2時間30分ほど粘ったが上がったのは50匹くらいだった。
もうカウンターを押すのもバカらしくてやってなかった。
ビクに入ったのはホンの僅か…
まぁ本日は2022年を占う様子見だったけど、思いの外、ハゼが小さかったかな?
いくら5月でも、もう少しハゼが成長しててもおかしくないんだけど…
ただこの原因は、ハゼ側にあるのではなく、オッサンが釣り始める時間が遅かったからで、ちゃんと早朝から来ていたら型も数も揃ったのかもしれない。
オッサンみたいにヒマつぶし来るのならいいんですが、もしあなたがハゼ釣りを楽しみたいのなら、あと2週間後って感じだと思います。
あと要注意なんだけど、【はぜつき磯】側へは潮が引いていれば運河沿いを歩いて行けるけど、潮が高いと通れなくなります。
柵内は立入禁止なので、はぜつき磯方面へは潮の動きをよく確認してからにしてください。
昨今は釣り人への世間の目が厳しくなっています。
休日は工事も休みのようだけど、だからといって、立入禁止内への侵入は如何なものかと…
場合によっては、行政執行により運河側にも柵が設けられる事態も想定されるので、節度ある行動をお願い致します。
とにかく始まった2022年のハゼ釣り。
楽しい年になるといいな〜!