2020年12月20日。2020年31回目のハゼ釣りに行ってきました。
釣り場:「秘密の花園」(KL-@)※釣り場は諸事情により場所は明かせません。申し訳ないです。天気:晴れ釣行時間:7時30分(潮位:140cm上げ7分)〜12時00分くらい(潮位:148cm下げ4分)中潮釣果:マハゼ16匹(17〜19cm)
竿:OGK(大阪釣具)「小魚名人」1.5m道糸:ホンテロン2号 ハリス:ナイロン1号ハリ:袖スレ4号オモリ:中通しおもり(極細穴)0.8号エサ:アオイソメハリス3cmの中通し遊動仕掛け
日本列島は強い冬型の気圧配置の影響で、大雪な箇所も出ている。
交通もマヒし、ところによっては命に関わる事態にもなっている。
自然現象とは言え、せめて命だけは勘弁してほしいと願わずにはいられない。
東京では今のところ雪は微塵もないが、寒さは確実に増してきている。
いつものように完全防寒でハゼ釣り場へ向かうが、愛車を漕ぎながら思う。
「寒ぃ〜〜〜〜〜〜〜!なんでこんな時期にハゼ釣りしてるんだ!?俺は……」
鼻水を垂らしながら、軽い後悔と自分への失望を抱きながら愛車はハゼ釣り場へ向かう。
現場近くで同じ釣り場へ向かう仲間のN氏がトボトボ歩いていた。
この御方は遠くから車でここらのハゼ釣り場へ通っているハゼ釣り師。
オッサンは近所からチャリでチンタラやってくる程度なんだけど、このようにわざわざ遠方から車で来る本気モードの人もいる。
すげぇ〜なぁと思うと同時に、他にやること無いんかな?とも思う。
まぁ人の趣味嗜好はそれぞれだから余計なお世話だが、とてもオッサンには真似できない週末の過ごし方である。
N氏を軽やかにオーバーテイクし釣り場に向かう。
まずはいつものポイントにやって来るが、いつものようにシーバスなルアーマンがいたがハゼ釣り人はいないなぁ〜と思ってたら、すぐに常連達がワラワラと現れた。
他のポイントは寒風が吹いてるらしく、どうやらこのポイントは風が当たらないようで逃げてきたらしい。
彼奴らももう良いお歳なので、寒風に吹きっさらしだと命に関わるんだろう。
このポイントはそれほど広くないので、あっという間に”密”なハゼ釣り場になってしまった。
夏場のハゼ釣りとは違って、穴釣りって釣り人が多い分、釣れなくなるわけでもない。
この釣りものは同じ穴に仕掛けを落としても、その人によって釣れたり釣れなかったりする。
エサの付け方とか動かし方とかハゼの気分とか…いろんな要素が絡んで釣れたり釣れなかったりするのが、いやしくも好かんたらしい穴釣りというものなのである。
今までこのポイントにはごく僅かな釣り人だけが来ていて、普通の常連達はコッチには来なかった。
ちょっと癖のあるポイントなので常連達は嫌がって近寄らなかったのだ。
しかし、オッサン界隈の釣り人がしきりに通ってるもんだから彼奴らが嗅ぎつけたらしい。
「どうやらアッチが釣れるらしいぞ!」
どいつが釣れる情報を流したのか…
その下手人はこんなブログをやってる奴に他ならないんだけど、いや…本当に申し訳ないです。
情報社会の現代では、棺桶に片足突っ込んだ年寄りもネットを見るらしく、アッという間に秘密が秘密でなくなる。
本当かどうか知らないが、今どきの諜報員はスマホだけで知りたい情報のほとんどを入手できるらしいから怖い世の中である。
そんな後期高齢スパイに嗅ぎつけられちまって賑やかな冬の穴釣り場。
今現在は満潮に向かって潮が上がっているが、水が少々濁っていて沖の穴は見えづらい。
オッサンはどちらかというと沖の穴狙い派である。
片や高齢な常連達は手前の穴狙い派が多い気がする。
運動機能が錆びついた老人が、不安定な石の足場から沖狙いなんてしたら危ないからと言う理由もあるんだと思う。
オッサンが沖狙いなのは、そんな常連達に荒らされてないからというのと、沖の方が安定してハゼが入り込んでいる穴が多いという理由。
もう一つがハゼをハリ掛かりさせてからハゼの引きを楽しむために泳がせるためでもある。
以前はハゼを疲れさせるために泳がせてたんだけど、今はすぐに上げてもバラすこともないので全然大丈夫だけど、手前の穴で掛けるとすぐに水から上げるハメになるからつまらないんですよね〜
満潮までまだまだ潮は上がる
いつものように温かいスポーツドリンクでホッとするひととき。
やっぱりホットスポドリは落ち着くね〜
オッサンが朝な俺を演出しているとN氏が尋ねてくる。
「○○さん(オッサンの名前)っていつもソレ(スポドリ)ですよね?大丈夫なんですか?」
”大丈夫?”意味が分からないのでスポドリを飲みながら少々思案する。
考えても分からんので質問に質問で返す。
「大丈夫って…、何が?」
「だから、ステンレスにスポーツドリンクが!」
あ〜そういうことか…
金属な水筒にスポーツドリンクを入れると金属が溶け出して中毒になるというアレ。
N氏がオッサンの身体を気遣ってくれてる故の忠告なのかは謎だが、オッサンの返答はこうだった。
「そんなの気にしねぇ〜!」
質問者に失礼であると同時に、身もふたもない雑な返事である。
オッサンは仕事がら、金属を溶接したりガリガリ削ったりする。
その際ヒュームと呼ばれる粉塵が出るが、それを防塵マスク無しに吸いまくってるせいで身体が勝手に順応している。
水筒の中で溶け出した金属なんぞメじゃないね!実際。
でもちょっぴり心配だったので調べてみた。
一応オッサンの水筒は一流メーカーの○ーモスだから大丈夫だと思うが…
Q.スポーツドリンクを入れてもいいですか?
スポーツドリンクを入れてお使いいただいても構いませんが、ご使用後は十分にお手入れをお願いいたします。
らしい。さすが一流メーカーだ!
安心したのでオッサンも釣りの準備を始める。
本日も使う竿は「小魚名人」。
けっこう雑に扱ってるので、そろそろくたびれてきていて、実はその兆候も出ている。
んが、まさかあんなことになるとは!
後ほど、この竿がまさかの事態になるとは…
エサはやはりアオイソメ。
心配なのは前回の余りなので少々活きが悪くて釣れるのか?
全然動かないのは寒さのせいか、瀕死なのか…
なんかいろいろ心配づくしのハゼの穴釣りですが、やるしかないので釣り開始!
針に付けてもシナ〜っと伸びてるだけのイソメをセットし、期待薄で実績穴へ投入。
するとすぐにハゼのアタリが来た!
もうこの時期になると、ハゼの好きに喰わせてるだけだと本アタリの前に喰ってこなくなるので積極的に喰わせる技が必要になる。
前アタリを確認したら、1秒1cmのスピードと動かし方でエサが逃げるのを演出。
ハゼがエサを逃すまいと追い喰いしてくるようにイソメを動かす。
するとすぐにグ〜ン!と大きく引っ張った!
自動的にハリ掛かりする。
反射的に竿を上げるとググン!ググン!ハゼが穴の中で暴れる。
この時がハゼの穴釣りの至福の時である。
横穴に逃げられないよう、かつ無理に竿を上げないように微妙に加減しつつ、ハゼの引きを楽しむこの時間。
ハゼが小さな穴から出てくるかどうかの緊張感。
穴からハゼが姿を現し、水中を逃げ回るのをいなす竿さばき。
泳ぎ回ったハゼが力尽き、それを抜き上げた時に小物用の竿が大ハゼの重量で大きくしなるその重量感。
その全てを味わいたくて釣り人はこのクソ寒い中、こんな釣り場に通っているのだ。
今日も常連と話題になったが、穴ハゼ狙いで道糸と針を仕込んだ中空の棒を何本も穴に刺す、とても釣りとは呼べないシロモノでハゼを狙うやり方がある。
あんなのではハゼとのやり取りは味わえないし、それをやってる釣り場のハゼの程度は知らんが、この釣り場ではダボとカニしか釣れんだろう。
この釣り場のハゼはそんなアホではない。
そもそも命を掛けて向かってくるハゼ様に対して失礼である。
命に対して、こちらもそれ相応の礼をもってやり取りするのが釣りという作法だ。
訳の分からん漁とは違うのである。
話を釣れたハゼに戻す。
一投目でハゼが釣れた!
一投目で上がってくるとはなんて良い奴なんだ!
良い奴に免じてリリース!っということは微塵もなく、さっさとビクに入れて逃げられないように厳重にビクの口を縛る。
ヨシ!俄然やる気になるオッサン。
まだ居るかな〜っと同じ穴に落とすとすぐにハゼのアタリが!
この最初の穴から5匹釣れて、スロースターターのオッサンにしては珍しくスタートダッシュをかました。
しかもその周辺の穴でも釣れて、開始20分も経ってないのに8匹の釣果。
遠くから常連の声が耳に入る。
「全然釣れないよ〜!」
フッ…!これが日頃の行いの差じゃ!!
日頃の行いを棚に上げてほくそ笑むオッサン。
心に余裕が出来たので野良ぬこと戯れながらのハゼ釣り。
その後は一匹づつの拾い釣りが続くが、それでもチョロチョロと当たりが続く。
続くんだけど、なかなかハリ掛かりしないハゼがいる。
エサの先っちょだけ突いて来るんだけど、針付近になると喰って来なくなる。
しかもいやらしいことに一回アタってくるとその後しばらくは喰って来なくなる。
このタイプと出会うと時間とエサの消費が激しくなる。
その穴に居るのは間違いないから、こちらもムキになる。
その穴はチェックしておいて、しばらく他の穴を攻めつつ、時間をおいてその穴に落とすとまたチョロっとだけかじってくる。けど釣れない…
最終的には粘りに粘って仕留めるんだけど、これだけ警戒心が強いからさぞ大ハゼだろうとも思うが、実はそうでもなくて、通常サイズもしくはちょっと小ぶりだったりする。
まぁ、こんなやりとりも穴釣りのおかしみですね。
さすがにもうこの時期なので浅い穴ではハゼは釣れず…
比較的深い穴じゃないとハゼが喰ってこない。
以前も書いたけど、深さのある良い穴にはほぼハゼが居ると思って間違いないと思います。
この穴釣り場に限らず、産卵場所にはハゼはワンサと居るんだと思います。
今年の夏ハゼはかなり渋かった。
数はいるんだろうけど、釣れなかったのは釣り場付近に集まってこなかったんだと思います。
その生き残った多くのハゼ達が身体も大きくなり、各産卵場所へ集まってくるんだからそりゃ〜居るわな!
釣れるハゼは婚姻色ばかり
その証拠に、例年なら早くて10月からなのに今季は9月から穴釣りが出来ていた事実。
穴釣り場付近の深場や岩の下にはかなりのハゼが潜んでいるんだと思います。
なので居心地の良い深めの穴にはハゼは居ると思います。
っていうか、無理にでもそう信じ込まないと、こんな寒い中やってられん!
っという訳で、4時間30分で16匹と予想よりも釣れて楽しいハゼ釣りになりました。
思ったよりも釣れて良かった!良かった!
最大サイズは19cm。20cmは出なかったな〜
それは釣りも終わり、帰宅のためお片付けをしている時だった。
振り出し竿なので収納しなければならない。
この「小魚名人」は、しばらく前から収納がスムーズにいかない状態になっていた。
竿先のブランクと二番目のブランクのつなぎ目がなかなか引っ込まなくなっていた。
それでも今までは何とかなっていたが、今日はかなり手こずっていた。
原因はハゼの穴釣りに使うにはややっていうか、かなり無理がある竿だから。
だって「小魚名人」って書いてあるじゃん!
その竿名の通り、タナゴとか小鮒を狙う竿だもん。
まぁハゼも小魚だけど、穴ハゼは小魚といえないサイズと重量感だよ。
それでもハゼはハゼだから、性能的には大丈夫だろう。
問題は穴釣りで使う道糸って1.5号とか2号になる。
穴釣りは根掛りが多発する。
それでも針が引っ掛かるならハリスは1号だから何とかなるが、悪いことにオモリが掛かる事も多いもんで、そうなると道糸を切らざるを得ない。
ラインの規格強度は1.5号だと2.7kgで2号になると3.6kgにもなる。
たいていは弱い結び目から切れるけど、結び方や結び手の技量にもよるけど規格強度の半分以上はあると思います。
竿を折りたくないから道糸を切る時はラインと竿を真っ直ぐにしてグ〜っと引っ張るから、竿を力強く引っ張っているのと同じ事になります。
コレをやるとブランクのつなぎ目がより強く固着するわけでして…
さらにそれを一日何度もやるわけでして…
今まで散々コレをやってきたし、カーボン竿は紫外線での劣化も早い。
問題のつなぎ目が今日は特に固くなっていて、噛み付いて引っ込まなくなっていた。
今考えてみれば、もっと冷静になって自宅で落ち着いてやれば良いものを釣り場でムキになって引っ込めようとしていた。
んで、当然ながら「ミシッ!」っとね!!
嫌な音がして折れてしまった。
ガビ〜〜ん!
逝ってしまわれた。
覚悟していたとは言え、実際に折れるとショックだった。
帰宅し、せめて噛み付いたつなぎ目だけでも外してみようとやってたら「ミシッ!」っとまたしても嫌な音が…
今度は竿先のブランクも折れた!
うぉ!コッチも折れた〜!!
っという訳で木っ端微塵になった「小魚名人」。
この竿を買う時に「折れやすい」というレビューがあってハゼの穴釣りに耐えられるか?と心配だったけど、よく頑張ってくれた竿だった。
ハゼの穴釣りの楽しさを教えてくれた竿でもあったし。
ついこの間、もう一本の穴釣り竿「行雲流水150」を何の気無しに買ったんだけど、もしかして虫の知らせだったのかもしれないな…
しかしオッサンが今も使っている、違う竿どうしの合体竿という第二の人生が無いわけでもない。
貧乏性なオッサンは一応このパーツはとっておくが、果たして小魚名人にその道があるのだろうか…
再び陽の光が当たることがあるのか…
どこかでハゼの穴釣り専用竿作ってくれんかな〜
腰が異常に強くて、そのくせ竿先がすごく敏感で粘りがあって、長さは1.5mくらい。
もちろんリーズナブルな価格設定。
そんな竿があれば、ウナギ釣りとかにも使えるからニッチだけど、けっこう需要はあると思うんだけど。
メジャーなメーカーは手を出さないだろうけど、どこか我こそは!というB級・C級メーカーさんお願いします!!
こんなブログで良ければ広報活動承ります。