2016年の晩秋ごろから、本格的にハゼの穴釣りに通っています。
以前は夏ハゼ釣りが終わると、京浜運河の深場(って言ってもせいぜい2mくらいだけど)で3.6mとか4.5mの竿を使って、落ちハゼもどきを釣って遊んでしました。
しかし、ふとしたきっかけで冬の岩場での穴釣りを知ることになり、いやしくもすかんたらしいこの釣りモノに入信することになりました。
釣果は数時間で5匹釣れれば良い方ですが、上がれば十cm代後半から20cmオーバーも顔を出すズッシリと重いナイスサイズ。
夏ハゼのカワイイ小魚のイメージとは違い、冬の穴釣りサイズは一度釣り上げるとヤミツキになる重量感であるが、気軽にポイポイ釣れる訳ではないし、下手すりゃボウズも覚悟の釣りである。
おまけに冬の寒空の下、鼻水たらしながらやるハメになるから、とても他人様にオススメできるシロモノでもない。
しかし、中にはこの釣りにハマる変わり者もいて、釣り場はいつも同じ顔ぶれが揃う。
なので、釣り場は一見さんは寄せ付けない、常連しか入る事が許されない赤ちょうちん飲み屋みたいな雰囲気を醸し出している。
今までは夏ハゼの勢いそのままに、持っている竿や仕掛けを流用していました。
それでも、別段釣れないわけじゃないから気にしてなかったけど・・・
ある程度穴釣りを理解してくると、やはりこの釣りに適したアイテムがイメージ出来てくる。
んで、一番気になるのが竿だった。
穴釣りをやったことがある方は想像できると思いますが、岩場に無数にある岩と岩の隙間に仕掛けを落とし、その穴底に潜んでいるハゼを釣り上げるというこの釣法。
無数にある岩の隙間に仕掛けを落としてゆく
人によって攻める穴は違くて、見るからにハゼの居そうな穴だけを厳選する人や、ひたすら釣り上げたことのある実績穴で粘る人、などなど・・・
オッサンは、手前~沖の大きい穴からほとんど穴とわからない穴を片っ端から攻めるタイプです。
なので、2.1mの竿は結構沖の穴が狙えるので重宝していました。
しかし、最近ある問題がハッキリしてきました。
それは手前の穴を狙っている時に露呈します。
手前の穴に仕掛けを落とす時は、竿が長すぎるので竿尻を握るのではなく、ペンシルグリップで竿の真ん中を持っていることもあります。
それでも誘いやアワセまでは全然平気なのですが、問題はハゼをハリ掛かりさせた後なんです。
ハゼを抜き上げても竿を短く持ってるもんだから、そのままでは左手でキャッチできない。
必然的に竿を持ち替えなければならないが、その間もハゼは大人しくしているわけではなく、ビチビチ暴れている。
もうお分かりだと思いますが、チンタラそんなことやってる間にハゼがハリから外れて、海にお帰りになることが何度もありました。
飽きるほど釣れる夏ハゼなら、多少は自動リリースしても何とも思わない。
しかし、もしかしたらもう釣れないかもしれない貴重な冬ハゼが、意図せずポトッ!っと落ちてゆく様は、ガッカリを通り越して衝撃であり、悔恨と脱力でしばらくは脳ミソ真っ白になるほどだ。
これはなんとかしなければ!
こんな事を繰り返していては、オッサンは”あしたのジョー”状態になってまう。
他の常連たちは1.2m~1.5mくらいの短い竿を使っている。
オッサンみたいに2m以上の竿を使っている釣り人は皆無である。
「なるほど、こういう理由でみんな短い竿を使ってるんだ!」と、今更ながら気づいたけど”んなもん、もっと早く気づけよ!”とも思った。
っという訳で、遅ればせながらオッサンも短い竿をゲットすべく行動開始。
まず長さは1.5mに決める。
1.8mだとそこそこ長いから今までと違いないだろうし、深い穴になると1m以上はあるから1.2mだと短すぎる。
ここはやはり1.5mがバランス良いだろう。
次に竿調子だが、できれば8:2とか9:1とかの超先調子で、先部は柔らかくて胴部はガッチリ硬いのがフェイバリット。
というのも、先が柔らかくないと釣り上げたハゼが暴れた衝撃でハリから外れてしまう。
また、大型ハゼはハリ掛かりすると穴の中で体を曲げて踏ん張ることがあって、竿の胴がしっかりしていないと、ハゼのパワーに負けて抜き上げられないことがあるからです。
こんなオーディションテーマで竿を探していたんだけど、なかなか見つからず。
1.5mののべ竿なんてタナゴとか小ブナ用で、パワーを必要とされない用途の竿ばかりで頼りない。
イワナ狙いの源流釣り用のしっかりした短い竿を目指していたんだけど、今時の源流・渓流竿は5m~6m当たり前のロングロングアゴーばかりだ。
悩んだ挙句選んだのがOGK(大阪釣具)【小魚名人】
まぁ、竿銘どおり小魚用の竿である。
ハゼも小魚の部類だろうけど、オッサンの対象ハゼは15cm以上の穴ハゼだから少々小魚からはみ出すのかな・・・
いくつかの候補はあったんだけど、決め手は19gという軽さ。
穴釣りはウキを使わないミャク釣りになるので、道糸をずっと緊張していなければならない。
しかもこの季節は風が強いこともあるから、軽さというのはこの釣りにおいても大きなアドバンテージになると思います。
ただ気がかりなのは、通販のレビューや「小魚名人」を所有していた仲間が言っていた「竿が折れやすい」というコメント。
軽いというのはそれだけ脆(もろ)いということなのかもしれません。
まさかハゼの引きで折れることはないと思いますが、根掛かり時などは慎重に扱うようにしよう。
ちなみに最後まで悩んだもう一つの候補は【行雲流水150(1.5m)】
オッサンは行雲流水の1.8mを持っていたことがあって、とても良い竿だったからこちらにしようかとも思ったんだけど、違うシリーズも試してみたかったので【小魚名人】にしました。
注文から2日後。Newロッドが届いた。
パッケージを持つが、あまりの軽さに「本当に竿入ってるの?」と疑わしいくらいの軽さ。
竿よりも外装の方が重そうだ
標準全長:1.5m ”標準”って何だ?そんなにバラツキがあるのか?
仕舞寸法:37.5cm
継 数:5本
標準自重:19g ”標準”って何だ?その二
先 径:0.7mm
元 径:10.7mm
元径がちょっと細すぎるかな。個人的には15mmは欲しいが…
仕舞寸法はコレくらいがグッド。短すぎて継数が増えても良くないし
タナゴなどの小魚がターゲットだから竿先は柔らかいね
竿先5cmくらいまで白塗装がしてあるから、アタリが見やすいのかな
ちなみに竿先のキャップがゆるくて、いつの間にか無くなってそう。
キャップって無いと困るけっこう大事なパーツなんだよね~
早速、実釣してみる。
この時はもう年末で、ハゼの穴釣りシーズンもほとんど終ったも同然。
せっかく新しい竿を買ったのに・・・と思うが、もっと早く行動開始するべきだったろう。
仕掛けを竿にセットすると、思っていた以上に短く「こんなに短くて穴に届くのかな?」と心配になる。
予想通り手前の穴しか攻められないし、水際ギリに立たなくてはならないのでちょっと怖い。
手前の穴に仕掛けをスルスルと落とし、適当に誘いを入れてみる。
道糸が短いから繊細な操作ができる。
「なるほどね!こりゃ~釣りやすいわ」
しばらくするとマハゼのアタリが来る。
気分の問題かもしれないが、白塗装の竿先が目立って、柔らかい竿先が余計にしなってる気がする。
アワセを入れるとグ~~~ン!と竿がしなる。
大型ハゼか!?と思ったが上がってきたのは17.5cmの良型サイズ。
コレくらいのサイズでもあれだけ派手にしなるのか。
胴というより竿全体がしなったのでビックリした。
まぁ、この竿は小魚狙いの竿なので、想定よりも負荷がかかっているんだと思うが、ハゼくらいでは折れることもないだろう。
ハリ掛かりしたハゼが暴れる衝撃を竿全体で吸収するので、ハゼがハリから外れることもありませんでした。
試しに根掛かりした時に、かなり強引に竿をグイグイやってみましたが折れる気配はありませんでした。
まぁ、まだ新しいから竿に粘りがあるのかな?
しかし、何かと竿が大げさにしなるので面白い釣りになりました。
なるほど!こりゃ~短い竿を使いたくなるわけだ!!とオッサンは納得したのでした。
来シーズンは早めにこの竿で穴釣りを楽しみたいと思います。
実釣した時の記事はこちら↓
2017年42回めのハゼ釣りはいよいよ釣り納め