2019年12月29日。2019年32回目のハゼ釣りに行ってきました。
釣り場:「秘密の花園」(KL-@)※釣り場は諸事情により場所は明かせません。申し訳ないです。天気:晴れ釣行時間:9時00分(潮位:175cm下げ1分)〜12時00分くらい(潮位:114cm下げ9分)中潮釣果:マハゼ5匹(14.5〜18cm)
竿:OGK(大阪釣具)「小魚名人」1.5m道糸:フロロ1.5号 ハリス:ナイロン1号 ハリ:袖スレ4号オモリ:自作Fe(鉄)オモリ。1号相当の重さエサ:アオイソメとホタテのコラボハリス3cmの胴付ミャク釣り仕掛け
2019年もいよいよ大詰め。
仕事納めも終了し、大晦日に向けて例年なら自宅の大掃除をしなくちゃならない時期である。
しかし問題がひとつある。
前回のハゼの穴釣り釣行で久しぶりに穴師匠とお会いした。
穴師匠とはオッサンのハゼの穴釣りのお師匠様であり、この穴釣り場「秘密の花園」でダントツに釣る名人でもある。
あれだけ釣り好きな穴師匠と今シーズンはほとんどお会いしなかったので、野良猫ニャンキュッパと一緒に近くの動物愛護センターにでも連れ去られたのかな?と思っていた。
そんなお師匠様を前回見かけたので、心霊現象かと思ってたら生身の人間だったのでビックリした。
どうやら愛護センターから脱走したらしい。
いつものように釣りそっちのけでお話をしたんだけど、「もう今年はコレで最後だ!」と帰り際にアオイソメを頂いた。
オッサンも前回で最後にしようと思ってたんだけど、貰えるものは何でももらう性質なので無意識に手が出てしまいイソメを頂くハメになった。
そんなイソメを消費すべく、どうしてもハゼ釣りに行かねばならなくなった。
年末の忙しい時期にそんなトホホな理由で釣りに行くのもなんだが、そこらへんの土中にチャイする訳にもいかないし、釣り場にリリースというのももったいないし、そもそもイソメをリリースするためだけに釣り場に行くのも馬鹿らしい。
どうせ行くなら釣りしましょう!っという訳で、大掃除をサボってハゼ釣り釣行となりました。
釣り場に到着すると案の定釣り人は誰もいない。
そりゃ〜年末のクソ忙しい時にハゼ釣りなんぞやってるおめでたい輩も居るまいて…
ポイントはどこでも選びたい放題なんだけど、まずは実績ポイントで一匹上げて気持ちに余裕を持ちたいところ。
っというわけで、いつものポイントに来てしまう。
前回壊れてしまった愛用の餌入れ(本当はビス入れなんだけど…)のかわりに、本日は餌入れなるアイテムを買ってきました。
みんなが使ってる普通のヤツね
ハゼ釣りを始めて何年経つのか分からんが、餌入れを買ったのは初めてだ。
お店で選ぶ時は玄人っぽく木箱みたいなヤツにしようかなと手に取ってみたが、結構ゴツくてかさばるし…
活餌なら木箱の方が良いみたいだけど、夏ハゼの時はホタテ使うし、今まではビス入れる箱を使ってたんだから何の問題もないだろうて…
なので、安くて軽いのでいいや!となったのでした。
でもこんなもんでも、新しいモノってワクワクするよね。
本日もエサはイソメとホタテのコラボ。
やはり厳しい時はホタテも付いてた方が喰いが良いと思う。
今日も頼むぞ!コラボエサ
現在はちょうど満潮からの引き潮で、この釣り場は引き潮の方が釣れやすい傾向にある。
下げ始めで丁度いいハズだ
まずはイソメだけを付けてそこそこ深い良穴探しから。
シラミ潰しに穴に入れていき、50cm以上あるような深さのある穴を見つけたらホタテを引っ掛けてエサ力(ぢから)UP!
すると!すぐに上がってきた!!
カニが!
いらんわい!
まぁ、カニがくっついてるってのは上げる前から分かってるんだけどサ。
お次は明らかにお魚のアタリで上がってた!
ダボハゼが!!
いらんわい!その2。
丁寧にダボハゼをハリから外し、優しくブン投げてリリース。
その後もアタリはあるんだけど、カニとダボのオンパレードでマハゼのアタリがさっぱりない。
ヒマなのでボ〜っとするが、今日は快晴でお日柄も良く、風もないしポカポカ陽気だ。
風なし!雲なし!アタリなし!と三拍子揃った釣り日和って、アタリがないのは困るんだけどサ!
30分ほどボ〜っとしているとある良穴でやっとマハゼのアタリが来た!
コレを逃したら下手すりゃ〜ボウズだ!と思ったので、慎重にやり取りする。
イソメの尻尾を7cm程たらし、飛び出たハリ先にホタテを数束引っ掛ける必勝エサを投入。
ゆっくり目にスルスルと落とすと底に着底前に喰い付いてきた!
このパターンは100%掛かる。
アワセるとズン!と重いマハゼの感触。
ググン!ググン!と穴の中で暴れるが、無理に引っ張らず横穴に逃げ込ませずの微妙な張り加減でマハゼの引きをいなす。
大人しくなったので穴から引き釣り出すと17cmくらいのマハゼ。
やっとだよ〜!
とりあえずボウズ逃れでホッとするが、ハゼを握るとハゼが冷たい。
つまり水温が低いということで、コレじゃ〜エサに喰い付かないわけだ。
こんな調子で、エサを喰ってくるハゼを見つけるのが大変な時期が12月後半〜1月で、この調子に心が折れてハゼの穴シーズンも終了となってゆく。
でもハゼは居るんですよ!
単にエサに反応しないだけで、人間側が思ってる以上にハゼは居るはずなんです!!
と思わなきゃやってらんないのがハゼの穴釣りなわけでして…
ハゼは居るを念仏のように唱えながら穴から穴へエサを落としてゆく。
カニとダボの猛攻に耐えながらマハゼの反応を探す千日修行のようにマゾい釣りもの、その名は穴釣り。
あまりに反応がなくて心が折れそうになっていた時、「どうですか?」と天の声が聞こえてくる。
振り返るとH氏だった。
この人もこの時期に釣りに来てしまうおめでたい輩らしい。
指三本を立てて釣果を発表すると、H氏も2匹とお互いを相憐れみながら傷を舐め合うオッサン達。
しかし気は心で同士が居る事が励みになり、その後2匹を追加しエサを使い切って納竿。
3時間で5匹とこの時期でコレなら十分だよ!
コレなら良いっしょ!
最小は14.5cm
最大は18cm。やはり今季はこのサイズ止まりか…
これにて2019年のハゼ釣りは終了になります。
年明けにもう1、2回は来る予定ですが厳しいだろうな…
もうこのマゾさが快感になりつつある、ヤバい方向に進んでしまうオッサンなのでした。
毎回、釣り場で穴師匠とお会いすると釣りそっちのけで長時間の立ち話になる。
穴師匠の釣りに関する含蓄は驚愕で、釣り場や釣れる状況を立体的、理論的、叙説的に解説して頂く。
先日の講釈テーマは『ダボハゼについて』だった。
ハゼ釣りをしてると必ず釣れてくる定番外道のダボハゼ。
ダボハゼにはチチブやドロメなどの種類がいますが、それらを一緒くたにして通称ダボハゼと呼ばれています。
季節に関係なく年がら年中釣れてくる元気ものですが、釣れても全く嬉しくなく、お持ち帰りする人もまずいない嫌われ者。
みなさんダボハゼが釣れたらどうしてますか?
ほとんどの方がリリース(っていっても目の前の海・川にブン投げてるハズ)してますよね?
たま〜に見かけるんだけど、釣れたダボハゼを水中ではなく、そこら辺に捨ててる輩っていますよね。
陸上でミイラ化したダボハゼが何匹も転がっていて、痛々しい限りです。
釣り人ならばコレは絶対にやめて頂きたいのです。
外道で迷惑な存在カモしれませんが、生き物を無意味に殺生するのはどうでしょうか?
散々魚を釣ってきたオッサンが言うのも説得力はありませんが、無駄に殺すというのは出来る限り避けて欲しいと思います。
しかし殺生云々以前に、実はダボハゼにはマハゼと関係する重要な役割があります。
このブログでも何度か書いてる名言『ダボハゼのいない所にマハゼ無し!』
これは本当で、そうなる理屈をご説明します。
ダボハゼは岩の下や岩の隙間に卵を産み付けます。
そして、その卵を狙ってマハゼが集まってくるんです。
ダボハゼの産卵期とマハゼの産卵期は少しズレていて、ダボハゼの産卵期の方が早くダボハゼが生んだ卵をマハゼが食べに来るんです。
一年魚のマハゼはダボハゼの卵を最後の栄養源として採取し、自らも産卵に向かうのです。
つまりダボハゼが居ないところではマハゼは繁殖できないのです。
ということは、もうお分かりですよね?
ダボハゼが減少するとマハゼも少なくなり、ダボハゼが豊富だとマハゼも増えるということになります。
あなたがハゼ釣りが出来るのはダボハゼのおかげでもあるのです。
そう思うと、ダボハゼが釣れても少しは優しい気持ちになれるのではないでしょうか?
なので、次からはダボハゼが釣れたら優しくキッスをしてあげてからリリースしてくださいね!
コレを穴師匠に聞いた後、釣れたダボハゼを優しく掴みながら涙していると、ふとある疑問が浮かび穴師匠に聞いてみた。
オッサン:「やっぱりカニもマハゼに重要な役割があるんですよね?」
穴師匠:「ん〜・・・?カニ?まぁ、生きてるんだから何かしら役にたってんじゃないの?別にいなくてもイイんだけどサ!!」
カニには冷たい穴師匠なのでした。