2019年1月10日。2018年度39回目のハゼ釣りに行ってきました。
釣り場:秘密の花園(KL−H0→KR−H2)※「秘密の花園」という釣り場は諸事情により場所は明かせません。申し訳ないです。天気:晴れっぽい曇り釣行時間:10時30分(潮位:145cm下げ4分)〜13時00分くらい(潮位:97cmほぼ干潮)中潮釣果:マハゼ2匹(13cm・19.5cm)
竿:1.5m 道糸:ナイロン1.5号 ハリス:ナイロン1号 ハリ:袖4号スレオモリ:自作Fe(鉄)オモリ。1号相当の重さエサ:アオイソメハリス3cmの胴付ミャク釣り仕掛け
2018年度39回目のハゼ釣りに行ってきました。
正確には2019年なのですが、シーズンとして考えると2018年シーズンの延長なので2018年のカテゴリーに入れました。
本日も夜勤明けの平日釣行なんだけど、ハゼの穴釣りに行くかどうか迷ってました。
年が明けてから各方面から寄せられた”秘密の花園釣果情報”を鑑みるに、「ハッキリ言って、2018年シーズンのハゼの穴釣りも終了しているのでは…」という印象。
2018年の秘密の花園での穴釣り釣果は、数と型両面において例年になく素晴らしかった。
この原因は暖かい陽気にあると思われたので、2019年は少なくとも1月いっぱいは楽しめると思っていた。
しかし、2018年も年末になると著しくハゼの活性が悪くなり、パッタリと釣れなくなり、件の残念な報告の嵐である。
仕事を終えて夜中に帰宅し、”目が覚めてから考えよう”と眠りについたが最初に目が覚めるとまだ真夜中だった。
歳はとりたくないものである。
頑張って二度寝して起きてみたら今度は朝だった。
朝とはいっても既に9時を過ぎていて、もう面倒くさいからハゼやめようと思ってたんだけど、風は吹いてないし、おひさまも出てるしで絶好の穴釣り日和ではないですか!?
「これは出撃せねばならない!」
っという訳で、2019年初ハゼ釣りに出撃となりました。
いつものように途中の釣具屋さんでアオイソメを調達。
すっかりこの店の常連になったので、イソメも少し増量のお年玉である。
偉そうに常連とは言うものの、イソメしか買ったことがなくて本当に申し訳ないです…
釣り場まで愛車(ママチャリ)を漕ぎながら、本日の作戦を整理する。
詳しくは後述しますが、年始のシロギス釣りの釣法をハゼ釣りに活かせないか?と考えていたのです。
昨年末頃のハゼの穴釣りでは、アタリはあってもハリに掛からない事が頻発。
しかもそのアタリは一回だけで、そこでハリ掛かりさせないと次はもう喰って来なくなるのです。
11月中なら何度も喰ってきて釣れるのですが、12月の後半にもなってくると少ないチャンスをものにしないと釣れません。
この時期はこのような喰い方になるので仕方ないのですが、アタリがあるならなんとか釣り上げたいのが釣り人の性。
全くアタリも無いというのなら諦めもつくのですが、アタリがあるならなんとかしようよオレ!
本日の現場「秘密の花園」に到着。
今日は平日だからかもしれないけど、誰も釣り人がいない”終わりの香りがたちこめているハゼ釣り場”である。
人間は誰もいないけど、野良猫が出迎えてくれてチョッピリ嬉しかった。
今は下げ潮で、これから2時間程の干潮までが勝負だな!
できれば上げ潮で勝負したいが、しょうがない
野良ぬこ達と新年の挨拶を交わし、釣りの準備を始める。
まぁ、いつもの胴突き仕掛けに変わりないんだけど、今日は少々変化を付けた。
いつもはオモリの上2cmくらいにハリスを付けるんだけど、今日は5cm上にハリスを付けてみた。
っというのも、この釣り場ではカニとダボハゼが頻繁に掛かってくる。
ダボハゼはしょうがないとしても、カニの猛攻が来るとエサのイソメの消費が激しくてもったいない。
エサを上に上げればカニが届かないのではないか?というトホホな作戦である。
5cm程度なら穴ハゼサイズならちょっと鎌首を持ち上げれば届くだろうし、エサにかぶりついて下に沈んだ時に自動的にハリ掛かりするのでは…という期待が無いわけでもない。
この高さでもハゼ届くよね?
もう昨年在庫分のホタテが無くなったのでアオイソメオンリーだ。
今シーズンはイソメを多く使ったから出費も痛いな(泣)
ハリ掛かり重視でまずはいつもよりも短めにイソメをカットしてみる。
イソメが短いと喰ってこないカモという危惧はある
準備が出来たので本日の作戦をブツブツと復唱する。
シロギス釣法をハゼに活かした作戦とは?
冬の喰いが浅い居食い系や警戒心の強い大型のシロギスをハリ掛かりさせるには、ラインを張っているとキスがエサに違和感を感じてしまい、ハリまで喰い込みません。キスは習性上、一回でエサを飲み込まず数回に分けてエサを喰います。その上とても臆病な魚なので、エサに違和感を感じるとすぐに離してしまうのです。
なので、ラインにテンションを掛けない【ゼロテンション(以下「ゼロテン」)】が基本になります。ゼロテンなら違和感なく喰ってくることが多いし、ラインに余裕があるのでエサが引っ張られても自動的に送る事ができます。人間がアタリを感じてからラインを送っていたのでは、もう手遅れなのです。テンションを掛けないとは言うものの、緩すぎる訳でもないのでアタリもとることが出来るのがゼロテンという状況になります。
真冬の喰いが悪いハゼもシロギスと同じだな〜っと思っていたので、このゼロテンをハゼの穴釣りに活かすには?と考えたのが、今回実践してみる釣法です。
といった感じ。この時期はアタリ方もかなり控えめなので、その繊細なアタリをとろうとするあまりテンションを掛けると違和感が出て、ハゼの喰いが悪くなると思います。
まぁ、こんな事はここで偉そうに言うほどの事でもなく、やってる人はやってるのでいまさら感満載ですが…
さぁ、爆釣じゃ!と第一投。
これくらいな感じかな〜っと竿の角度を調整していると後ろで人の気配がした。
振り返ると穴師匠だった。
「どうかな〜っと思って来てみたんだけど、今日は良い日だね〜!」と相変わらずの人懐っこい笑顔で新年の挨拶を交わす。
しばらく談笑し、穴師匠は違う方面のポイントで釣り始めた。
この釣り場は広大だから、それぞれお目当てのポイントがあるのだ。
穴師匠が来たということは望みが無いわけでもないな…
少し安心して釣り始める。
すぐに微かなアタリを感じる。
道糸は結構フケてるんだけど、これでもアタリは分かる。
聞きアワセてみるとやはりカニだった。
いらんわ〜!
カニを振りほどき再び同じ穴へ投入。
カニが居るということはマハゼも居る事が多い。
今度はカニではないアタリが来た!
お!いたいた!
やっぱりこの釣法はイケるんじゃない!?と5秒ほど喰わせてから聞きアワセるとナイスな引きで竿がしなる。
来た〜!と思ったがコイツだった。
お腹ぷっくりのナイスメタブ
いらんわ〜!
その後はカニの猛攻でカニが団子状態で上がってくるだけ…
ムムム、ハリス5cmアップ作戦は失敗だったようだ。
ダボハゼは仕方なしとしてもカニがこれほどちょっかい出してくるとは…
まぁ、穴の中も狭いイビツな空洞なんだろうから、カニもチョイと手を伸ばせばエサに届くということか。
しかもオモリが根掛かりすると、どういう訳か一番上の結び目で道糸がブチ!っと高切れになるから、2回の高切れでもう道糸全体を交換しなければならないくらいの短さになってまう。
っという訳で、いつも通りのオモリ上2cmのハリスに戻して釣りを続けるが、たま〜に小さいダボハゼが突いてくるくらいで、マハゼのアタリが全く無い。
うわ〜、やっぱりもうハゼも終わりなのか…と遠くの穴師匠を眺めていると、オッサンと同じようにボケ〜っとしてるようにしか見えない。
「フッ、釣れてないな…」
ホッとする心の狭いオッサン。
このままではラチが明かないので、ポイントを大きく移動。
実はこちらのほうが本日の本命のポイントで、カニがほとんどいない場所になります。
今シーズンはこちらは貧果でほとんど釣り人が入ってなかった場所。
もうこの状況だとどこでやっても同じだと思ったので、荒らされてない方に来てみました。
スルスルと仕掛けを落とすと1m以上は入っていく穴が多い場所で、この深さでアタリがあれば大型が期待できますがほとんどアタリもない。
んが、ある穴でスルスルと落としていく途中で跳ねっ返りのようなアタリが来た!
こんなアタリはほとんどがマハゼなのでオッサンの瞳孔が開く。
そのままゆっくりと底まで落とすと、マハゼのアタリが来るがすぐにそれも無くなる。
「ん〜、だめか…」っと10秒ほどゼロテンで止めてからゆ〜っくりと聞き上げるとハリ掛かりしてきた。
まぁ、引きが弱くてサイズは期待できなかったんだけど、本日の一匹目が上がってきた。
13cmくらいのミニマムサイズ
でもしっかりとお歯黒ハゼだった
秘密の花園での最小サイズ更新で、マズイな今日は…
と思いながら、あるスリットみたいな岩の切れ目に落とすと20cmも無いような浅さだった。
”こんな浅いんじゃ話にならん!”とすぐに竿を上げようとしたら、いきなりズドン!と竿ごと持っていかれた!
おわ!居るじゃん!!と思うが、今の持って行き方はウナギ?
半信半疑でイソメを大きめにつけてゼロテンしていると、チョンチョン!と突っついてくる。
アタリは弱く小さいんだけどマハゼだ!
確信したので、下手にハリ掛かりしないようにそ〜っと竿を上げて、イソメのシッポ部を二本付けて必勝エサにチェンジ。
喰いが悪いこの時期はエサをケチらないで、ハゼを確認したら、すぐに新しいエサに換えて確実に喰ってくるようします。
イソメの体液が抜けたフニャフニャエサをいつまで付けてても、次はアタらないことがほとんどです。
スルスルと落とすとすぐにグン!っと喰ってきた。
ほぼ向こうアワセで掛けると久しぶりに良い引きと重さが伝わってくる。
いいね〜!
いつものヘラブナ取り込み法でしばらく泳がせながら取り込む。
ナイスサイズのマハゼが上がってきた。
20cmには足りないが良い型だ
やっと釣れたよ〜
ヨシ、これからだ!と気合を入れ直すと穴師匠がやって来た。
「ダメだ!二匹しか釣れないよ〜」としょぼくれていた。
「こちらも二匹です」と報告すると、「エ〜!もっとガンガン釣ってるのかと思った。君が二匹じゃコッチもダメか〜」と言ってくれた。
もう今シーズンのハゼは終わりなのか?穴師匠に聞いてみると「数はさすがに厳しいけど、1月いっぱいは釣れると思うよ!」という見解だった。
お互いの釣り方や狙い、今後の作戦などしばらく談笑する。
オッサンの課題である、この時期特有の一回だけ来る小さいアタリで掛けるには?を質問してみると、「それができれば苦労しないよ!アレばかりは難しい。ただ、それを掛ける方法はきっとある!私ももっと上手くならないと。」と前のめりな返事だった。
穴師匠でもアレは厳しいのかと思うと同時に、このレベルでも更に精進を重ねる意欲にオッサンも身が引き締まる思いだった。
穴師匠は帰ったがオッサンはもう少し粘ってみる。
しかし干潮時間だからかアタリすら全く無い。
何の生体反応もないので、身が引き締まったのはたった10分でその後はグダグダになっていた。
その後30分だけ粘ってみたが何の音沙汰なく納竿。
極寒の中2時間30分ほどやってみたが2匹という難行苦行のような穴釣り世界。
宗教世界の苦行は精神を浄化し、悟りを得られるかもしれないが、ハゼの穴釣り苦行はというと、霜焼けとイソメ臭い指になるという悟りとは程遠い俗っ気バリバリな修行結果である。
こちらは19.5cmとナイスサイズ
13cmとケタハゼにもならないミニマムサイズ
そろそろハゼの穴釣りも終わりかも…
否!まだドラマが待ち構えているかもしれないぞ…
しかし、もう無理だろ…
いやしかし…
いつまでも未練がましいオッサンなのでした。